今こそ少人数学級に踏み切る時。県教育長と懇談。
コロナ禍のもとで学校再開となり、子どもたちに必要な配慮は?そして求められる教育環境とは?抜本的な教員増を求めて、共産党から提言が出されています。
畑野君枝衆議院議員とあさか由香コロナ対策本部長、県議団で県教育長と懇談しました。
緊急提言はこちらです。
懇談の主眼は教員増にありました。3密を避けるためにも、どの子も分かる教育を進め、真の学力をつけるためにも。
私の主張は、「学習の遅れをどうするんだという追及や感染症対策をとりながらの再開は課題がたくさんあると思うが、学習塾と学校の一番の違いは行事など、子どもたちが集団の中で様々な経験を積むことにある。そこに配慮を」という趣旨。
しかし…教育長から語られる現状は、その手の配慮が無にされるような危機感をもちました。
●学校再開自体にとんでもないという声がよせられている。●感染拡大に相当な配慮がいる。現場では先生が教壇にアクリル板をたてて、板書が見えるように苦労して話す位置を変えながら授業を行っているところもある。●分散登校で授業時間が確保できていない。●大学のセンター試験が迫っている中で学習の遅れをどう取り戻していいのか。(ちなみに畑野さんが国会でききとったところでは、センター試験はすでに作問が終わっていて、今から出題範囲を変えることは不可能で、習っていない分野に関しては配点で配慮するしかない、とのこと)●先生を10万人増やせというが、教室はいっぱいなのに場所をどうすればいいのか。(だから県立高校の統廃合はやめるよう言ってきたのに)教員の確保も大きな課題だ。(今、志望者が減っています。)市町の声を聴きながら進めたい。とのこと。
追加で、私から「ボール遊びが禁じられ、何度も何度も過剰に手を洗わされている子どもの話を聞く。先生たちの中からは正しい感染症対策の研修を受けたいという要望もあるという」ということも伝えました。感染を恐れるあまり、子どもたちの発達を阻害するような対応になっていないか心配があります。
畑野さんからは国も教員を3100人増やすといっているが、10校に1人しか加配できない。しかも翌年度以降はその財源は地方任せでは地方が手上げできないですよね。と財源の厳しさをいう教育長に共感し、国の課題を明らかにしました。
国会議員とともに懇談する意味がここにあります。
しかし、神奈川県は何といっても1校当たりの生徒数は全国です。県政の課題としては、教員定数は国が決めるにしても、全国42の県では独自予算を組んで少人数学級を目指しています。国政問題のみならず地方行政にも発想の転換が求められます。
県教委が置かれている苦しい立場と、しかしながら抜本的な転換を求められる情勢であることを改めて感じました。それを解消するのはやはり抜本的な教員増ではないでしょうか。採用枠の拡大など工夫が必要です。リンクを張った、党の提言をぜひお読みください。
なお、党の議席がなかったときは県委員会から懇談を申し入れても断られていたということです。