カンノウで質疑 定置網・県営電気事業・気候変動
カンノウ。私の所属する環境農政常任委員会はそのように略されます。最初聞いた時は驚きました。
台風の補助で定置網が対象外となっています。10件で2億円にものぼる被害があり、1件当たり数千万の被害もある中補助制度がないことは痛手です。本県漁業に果たす役割を確認しました。本県漁獲高の大きな部分を占め、かつ法人が所有していることから雇用の受け皿にもなっている点が答弁され、持続可能な漁業を支援するため国に補助制度を求めることと合わせて県独自で補助制度を創設することを求めました。※太陽光や風力などの自然エネルギーによる電気は、電気そのものの価値に加え、CO2排出を削減するという「環境価値」を持っているとみなされる。
最後は気候変動対策の大きなマイナスとなる石炭火力発電です。まさにCOP25(第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議)が開かれているさなかの委員会となりました。横須賀市久里浜に東電と中部電力の合弁会社が建設を進めている石炭火力発電所。G7の中で日本だけが建設計画をもつということで世界から批判を浴び、低炭素社会実現のための本気度が感じられないということでcop25では2回も化石賞を受賞するという不名誉な場面がありました。環境大臣の地元で大気汚染を加速する化石燃料に頼る石炭火力発電を進めるとはあり得ません。
県議団としても、地元の井坂議員はじめ、この建設計画はやめるよう何度も迫ってきましたが、環境活動家グレタ・トゥンベリさんの活躍もあり、世界400万の若者が気候変動対策を求めるデモに立ち上がる状況になり、石炭火力の問題の認知度はぐっとたかまりました。(ちなみに、2013年のCO2排出量は神奈川県全体で7000万トン。石炭火力発電所が出来れば年間720万トンのCO2を排出するといいます!)県民に脱プラスチックなどの努力を求めながら、一方で県全体の1割をも排出する発電所を容認するとは呆れた話です。
知事に許認可の権限はありませんが、2018年、静岡県で石炭火力の2分の1のCO2排出量といわれる天然ガスの火力発電所建設計画が断念されたことを紹介しました。市長と県知事が環境への影響を懸念する表明を行ったのが大きかったといいます。この時の事業所の社長のコメントが「法的に問題がなくても、行政の長の発言は重い」というものです。私はこれを紹介し、知事が今からでも建設中止を求めるべきと求めました。