遅ればせながら 代表質問と一般質問
井坂しんや議員と上野たつや議員による両質問はききごたえがありました。印象的なことを挙げます。
「かながわ気候非常事態宣言」を行った神奈川県。石炭火力発電所の建設中止を求めない知事に対して、石炭火力発電所の建設はやむなしと思うのかと問うたのに対して、知事が回答を避けたこと。(環境アセスメントに意見を言いました。というずらした回答)
石炭火力発電推進方針について化石賞を受けたことの受け止めを聞くと、NGOの主観的な評価だとこれまた回答を避けたこと。本気で気候非常事態を改善する気か、問われます。
また、上野さんの一般質問では、ブラック校則を取り上げました。下着の色を決められたり、黒ではない髪の子が地毛証明書を提出させられるようなことが県下で起こっています。
県職員のパワハラ自死の問題では、議場が静まり返っていました。月の残業時間が160時間180時間200時間と読み上げられた時…。
息子の死がなかったことにされるという静かな怒りで訴訟に踏み切られたご遺族と懇談をしたその思いを井坂さんは質問に込めました。働き方に関して民間企業に範を示すべき県庁職場で、県の仕事を一生懸命にして命を落とさなければならなかった職員さんの無念を胸に、パワハラのない、人間らしく働ける職場の実現のため私たちもがんばらなければならないと、決意したことでした。

校則を決める際は、生徒の自主性にまかせることを求めたわけですが、例によって教育長の「もうその方針で学校に働きかけてます」というトーンの答え。
しかし例示したような校則に対しては発達段階だから必要というような認識です。憲法で保障される表現の自由などが学校の門の中では度外視される治外法権みたいな学校という社会の中で私たちは、他の人と違う発想を封じられる育てられ方をして来たのだと改めて感じました。
上野さんの質問で力があったのは保育士配置基準。保育士の低賃金がなぜ発生するのか、根底に国の運営費算定の基準になる配置基準が諸外国と比べて格段にひどいことにあります。良質な保育を願って保育士を加配したら人件費を頭数で割ることになるので一人当たりの賃金が低くなるジレンマに経営者は悩んでいます。
保育現場で栄養士として働いてきた上野さんだからこそ、リアリティを持って追求できました。しかも配置基準の適正化を国に求めようとしない知事に、国基準に加えて一園当たり平均して4人もの加配がされている実情を突き付けました。
代表と一般質問を一問一答に編集しなおした文字起こしです。