アスベスト控訴審勝利判決!
28日、建設アスベスト被害の補償を求める集団訴訟の控訴審判決が東京高裁で行われ、一審、横浜地裁で退けられた、一人親方など個人事業主に対する国の責任が認められました!
親方は使用者だといっても現実には現場で同様に汗をかくので一人親方が排除されることにはまったくもって道理がなかったのです。本当によかった。一人親方への国への責任が認められたのは高裁段階では全国で5例目だといいます。「あやまれ!つぐなえ!なくせ!」と求めて闘われている建設アスベストの集会に参加させていただくことがありますが、原告が亡くなっていく中で、遺影とともに参加されるご家族の無念を見ています。「まじめに仕事をしたために死ななければならなかったお父ちゃん」…日本政府がアスベストの害を知っていながら、世界では使用禁止になっていることを知りながら、使用を促進し続けたということ。命を健康を無視してでも儲けを追求し続ける罪深さ。
アスベストは建設従事者のみならず民間の建物から露出した場合、またの解体の際、など一般市民も被害をこうむります。体育館の天井に使われていて体育の先生がという例もあります。県内では、県営住宅の天井につかわれている建材がほころんでソレを子どものころいじっていた女性が中皮腫になって亡くなりました。県議会では同時期に住んでいた人たちへの周知を求めましたが残念なことに積極的な答弁ではありませんでした。今は亡き被害者の方が、あの子もあの子も同じ時期に住んでいたはずと思って手を尽くして連絡されたという話は泣けました。
国に被害者救済の基金を作らせることや、環境条例にアスベスト対策を盛り込むことを求めてきました。条例には盛り込まれましたが、対象となる建材の範囲が狭いのでそれを拡大するよう求めて行きたいと思います。アスベストを含む建物の解体のピークは2030年だとされています。急がなければ。
余談ですが、私の母も重い肺病を患っていますが、アスベストの話をしたときに、幼い時にそれらしきものをいじって遊んでいたことがあったなと言っていました。因果関係は不明です。
放射能のように、いつの段階で曝露して、いつ発症するかわからないという性質をもつこの問題は、だからこそ解決が遅々としてきましたが、建設労働者の正義を求める取り組みが各地で実りつつあります。