辛いのか辛いのか
アメリカのサンノゼに住む弟が仕事で来日。家族も一緒にご飯を食べた。
義妹からのクリスマスプレゼントと、韓国経由で来たのでシンラーメンを持ってきてくれた。ふつうの辛ラーメンの二倍、値が張るというシンラーメンブラック。
2年半ぶりに再会した弟は開口一番、「日本、地味になったなあ…」と。町のムードをいう。
「景気が悪いしとちゃうか」というと納得していました。
話をするうち、仕事で付き合いのある韓国人を批判し始めた。あの人らは我が強い。自説を曲げない…
「我が強いの結構なことやん。あんた、ネトウヨみたいなことを言わんといて」
「いや、ぼくかて先入観なしで接しているけど、それにしてもや。」
夫は仕事で韓国出張にいったときは特に印象が悪いということはなかったという。私は日本語学校で彼らに接し、情にあつく、飽くなき向上心をもつ彼らに敬意を感じたものだった。
付き合う場面で印象も変わる。もっと互いの国が行き来しなければならない。中国に友人を作ってください。とは中国大使をしておられた丹羽氏の発言。
折も折、今日メールでいただいた資料の中に、外務省アジア大洋州局地域政策課が保有する「米国における元慰安婦による訴訟(10)」(請求文書番号2014-00003) を情報公開請求で入手した方が、米国での「慰安婦」裁判で日本政府が使ったお金の額を表示とているものがありましたのでお送りします。という情報があった。
「文書番号0047には、2001年度の支払先が7箇所で、その合計が84万8千ドル(約9千万円)であったことが分かります。また、文書番号0045は、その内の1つの支払先の2001年、2002年、2003年の三年間の合計表で、3年間で合計、1百万ドル(訳1億円)を支払っています。また、文書番号23は、それらの支払いの40%がODA(政府開発援助)が使われていたことも分かりました。これらの文書から推定すると、米国での裁判を潰すために2億円近いお金が使われていたと思われます。この金額を「慰安婦」被害者の賠償金に使っていたならば、どん なにか有益なことであったかと思います。」とむすばれていた。
県議会にはアメリカのグレンパーク市にある従軍慰安婦像を撤去せよといいにいった議員もいる。困ったものだ。
「戦争を始めるのは簡単だ。どこかの国が攻めてくるぞと脅せばいい」とはだれの言葉だったか。臭い歴史にフタをすることに躍起になり、中国や韓国に憎悪を募らせるムード作りは間違いなく戦争する国へとレールを敷いている。
年間1000回を越える会議を開いて、小さな紛争を戦争にまで発展させない努力をしている東南アジア諸国連合のよってたたつTAC条約は、「仮想敵国を作らない」という文言があり、我が意を得たりと思ったものだ。
私の身近な在日の子たちは、自分の出自を友人に言えないという。こういう情勢のもとではシンラーメンはからいラーメンではなくつらいラーメンに見えてくる。でも、でも、政府がどんなに壁を作ろうとしても、韓流スターに酔いしれ、日本のアニメに熱狂する両国の民間交流がそれを許さないし打開していけると思う。
で、シンブラックラーメン。ランチ用に作ったそれは、水分量を間違ってしゃばシャバした味になってしまって、クリスマスイブにこれかい?という自嘲気味な心に一層わびしさを加えたのだった。