大山奈々子
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的確な中小企業支援と、三菱電機パワハラ対応を求める

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12日、産業労働常任委員会が開かれ、国からの地方創生臨時交付金の使途など6月補正予算案について審議しました。質疑が終わったところで、採決と、委員会視察について諮られました。委員会視察のことはひどい話なので追って書きます。

20220715 産業労働常任委員会 意見発表

当委員会に付託されました議案他所管事項に関して共産党議員団として意見要望を申し上げます。

ロシアへのウクライナ侵略による供給網の寸断や、異次元の金融緩和政策に起因する円安が招いた諸物価高騰、わけても原油高騰が県内産業に大きな打撃を与えています。この度の補正予算に商業活性化推進事業費、貨物運送事業者物価高騰対応費補助、信用保証事業費補助が盛り込まれたことは重要です。県内消費喚起対策事業費も必要であると考えますが、中で、かながわペイを優先することに関しては疑問が残ります。他の施策の充実も必要ではないかと考えます。

かながわペイの参加事業所数の規模別比は大企業対中小企業が約1対2。です。本県の企業規模事業所数割合で比較すると大企業対中小企業は約1.4対98.56。単純に比較すると中小企業者の中でかながわペイの事業のメリットを受けられるのはほんの一部ということになります。消費者支援の観点から考えても事業のメリットを享受できるのはスマホユーザーや、預金口座にお金がある人に限られる支援であることを思えば、県が優先的に配慮しなければならない対象は他にあるのではないでしょうか。

コロナ禍の協力金等支援対象から外れた事業者もまた苦境にあることは、県に寄せられている要望からも明らかです。経営努力をしている事業者からの声では、コロナの減収から回復もできていないのにまた原材料が値上がりして、本当に弱っている。製品が9割がた完成していても部品が一つ入って来ないために納品できない状況にあるなど切実な訴えをされています。緊急の財政支援の対象はこういう苦境にある事業者を対象に、要望が寄せられている融資の返済猶予や固定費補助の制度などを、国頼みではなく県独自の制度としても検討していくべきではないかと考えます。もちろん、国へ、財政支援を求める要望も引き続き強くお願いしたいと思います。国における政策議論の中で中小企業淘汰論が取りざたされる中にあって、本県が中小企業の存在意義を認め、支援する姿勢を堅持していることは重要ですし、それであるならば、苦境にあえぐ事業者の実態を把握し適切な支援策を打たれるよう要望します。

次に三菱電機のパワハラ問題です。6月のわが会派の代表質問で取り上げました。職場でのセクハラパワハラを告発した女性社員を見せしめのように隔離部屋で仕事をさせ、外部との接触を絶たせて孤立化させた上に、監視カメラを設置し、トイレに行く時間まで計測して懲戒処分の対象にするなど人権侵害の実態を告発し、認識を問うたものです。答弁は、事実確認ができていない、調査指導権限がないの一点張りでしたが、知事は毎年労働局長と共に県内経済団体5団体に雇用に関する要請を行っているとのことです。文書をみせていただきましたが、セクハラパワハラの防止を求めるものです。こういう要請をしておきながら、ユニオンを通じて被害者の不適切な雇用実態を聴いても、その事態認識すら持てないというのでは本気度が疑われます。労働施策総合推進法では地方自治体の責務も明記されています。調査や指導権限がないことを口実に人権侵害を見て見ぬふりをするのではなく、当該事業所の労務管理担当者に事実確認するなどできることがないか検討することを求めます。

また中小企業を対象にした労務管理セミナーにとどまらず、セクハラパワハラなど不適切な事案が確認された事業者はもとより、企業規模を問わずセミナー受講をうながすなど適切な雇用環境実現のためにできることを考えるよう求めます。

以上意見要望を申し上げて定県第43号 令和四年度神奈川県一般会計補正予算に賛成し意見発表とします。


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