大山奈々子
大山奈々子大山奈々子

横浜船主会 横浜港運協会 横浜港ハーバーリゾート協会年始の会にて

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こちらの会からのご招待状は、県議団団長副団長と産業部門の担当委員に送っていただいたようです。カジノ誘致反対のシンボルであった藤木幸夫さんがどのような挨拶をされるのか楽しみでした。

百千船(ももちぶね)息詰めてゐる冬港

これは2021年に私が詠んだ句です。カジノがどうなるか住民投票条例を求める署名を集め、条例案が提出されるタイミングでした。そして…

あな嬉し賭場なき港の千代の春

これは昨年、新市長がカジノ誘致を撤回してこの港にカジノなんか来なくて本当によかったと思った時の句です。

藤木さんは92歳。横浜港ハーバーリゾート協会の会長を務めておられます。ご挨拶は「あな嬉し」の気持ちがあふれていました。「山中さんが市長になって止めてくれた」と先日も駅宣伝の時に「俺たちが止めた」と語る市民に出会ったところです。藤木さんは、「カジノを止められなかったら死ぬ気だった。死に方をいろいろ考えていた」と。その後、横浜の経済人のみなさんとはカジノの時の確執を乗り越えてフラットないい関係を築けている、という趣旨の話をされ、今後の港について、かつてカジノの対案を考えるシンポジウムでは藤木さんは国際展示場という選択肢を示しておられましたしその展望も語っておられました。最後にはこれからの港について皆さん(行政関係者や国会県会市会の議員が沢山参加していました)は市民の声を聴いてほしい。と極めて民主的な締めくくりでした。この方は当初カジノ推進だったけれど、ギャンブル依存症の患者家族と出会ってその罪を認識されたと聞いています。

黒岩知事は藤木さんのスピーチに「県」が出てこないことに不満を述べつつ、(この、県の扱いの弱さは私たち県議が忸怩たる思いでいるのと似ているかも(笑))今回は自身の施策のアピールは抑え、横浜の若葉台団地の運営が評判であることのPRでこれは住民の力ではあるんですが、黒岩知事のスピーチとしてはよかったかなと思います。でもね、藤木さんに県を語ってもらいたければ、カジノ誘致を容認しなければよかったのです。市の判断とかいって。横浜市民も県民ですから県知事としてバクチ場を作ることについて遺憾の意を表明して市長に進言でもしていれば藤木さんの意識も変わるでしょう。

国の悪政の防波堤となり、市町村の善政を支援し、悪政に歯止めをかけるのも知事の仕事なんですよ。市民の福祉増進に資する県になりましょう、

さて、山中市長。藤木さんの熱い思いに比して、山中市長のスピーチはカジノのカの字も出てきませんでした。並みいる自民党議員に対して遠慮があるのか…。さすがに命を懸けて賭場を止めるために山中市長誕生に奮闘した藤木さんのエールに対してあまりじゃないか。「漢(おとこ)だろ!」とジェンダー的に問題のあるツッコミを入れたくなりました。市政運営は議会最大会派との攻防もあり大変なことは理解しますが、これは本当に市議会議員選挙がんばらないと大変なことになりそうだという予感がしました。どこからも政治献金を受け取っていない共産党がしっかり強固な議員団を作って市民の思いを届けないといけないと思います。公約を参考にして投票する方が多いですが、公約ではなく議会で何をやってきて何に賛成反対したかそこを市会議員選挙でもご注目いただきたいと思います。


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