学童保育意見交換会 こども性犯罪防止法の件など
11月2日 神奈川県の学童保育(放課後児童クラブ)を支える議員連盟で神奈川県学童保育連絡協議会の皆さんと意見交換会を行いました。県の福祉子どもみらい局次世代育成課からの報告もありました。県施策の発展と課題を把握できたことに加えて、県連協の皆さんが各地から実態や問題の報告がされて非常に学びになり、超党派で課題解決に向かえる可能性が見えてきました。
私のブログは長すぎるとお叱りを受けることもありますが、今日はとりわけ長いです。自身の覚書という側面があるのでご了承ください。




【県の施策】県内に1401か所。2015年から2024年までで400か所5万人以上増えている。県内に1401か所ある。H27年から続けてきている認定資格研修は14611人が受けてきた、待機児童数は811人とのこと。
学童保育は市町村事業ですが、県も国県市で1:1:1の運営費を支出しています。広域自治体として市町村事業をバックアップする責任があります。私たちもこれまで支援員の研修への支援や危険な土地から学童保育所を移転する費用の支援他いろいろ行っています。今回うれしかった情報は、県単独予算で行ってきた「ひとり親家庭等放課後児童クラブ利用料支援事業費補助」についてひとり親家庭への支援に加えて、生活保護世帯への支援も補助化されたとのこと。市町村が補助を制度化すれば県も行うという協調補助の形、市町村への活用をお願いしたいと思います。
国において職員配置を従うべき基準から参酌すべき基準に法改正された5年前、不安が広がったが、県内では、職員配置を緩和した自治体はないとのことでほっとしました。
気になっていた2026年12月に施行されるこども性犯罪防止法(子ども関係の職に従事する人に関し性犯罪歴を問う日本版DBS)について、説明を受けました。学童保育は義務化の対象ではない、これは問題です。子ども家庭庁の認定を受けると標示物がもらえるというメリットはありつつ、義務でないとなるとどこまで徹底できるか。学童も義務化すべきではないかということを議員間で話し合いました。こういう懇談会の後超党派で議員がその場で語り合うということ自体なかなか珍しいことでした。

(子ども家庭庁YouTubeより)
【学童保育連絡協議会会長より 重点要望】
1.毎年国基準を下回らない補助金をいただいている県単独でひとり親家庭をやってくれているが、学童全体に支援があれば。
2.認定資格研修の内容がおかしいのではないか
資質向上研修では連協の意見が通っている。講師も出している。認定資格研修はどうなのか気になっている(私たち会派との懇談で、民間の研修業者は保育の知見はあっても学童保育についての課題把握に疑問があるということでした。)待機児童の問題。利用する意思がないからとして待機児童ゼロとしている自治体がある。
3.県教委との連携 情報共有と制度的対応の策定を対応を働きかけてほしい。学校の場所をどう共有するかなど。
校長の体験や反応次第となっている、
【学童保育の実態】
・Q市からの補助金がなくなると聞いた。国と足並みをそろえてと言われているがどういうことか。A県が確認して回答することに。
・Q国が新たな補助基準額を示しても適用するかどうかは市町村の判断。A県としては市町村との会議で活用しているところが増えてきた旨を伝えたりしている。
Q国が翌年度の予算をつけるときに県や市町村は同じテンポで予算化できるのか。1年遅れになるのではないか。
A国は概算要求を9月か10月に明らかにする。それに従って準備していく。国が当初予算で示していれば県も予算化している。支援員の2名配置に関しても市町村が手を挙げれば一緒にやっていく。9.10月に市町村にアンケートを行っていく。2人配置に関しては国から占めsれるのが遅かった。補正をかけるのも一つの案。
ここからは主に意見をうかがうことに。
●相模原市は市立の学童が多い、相模原市が3年生まで見ていたところが6年生まで見ますとなると私学の運営が大変になる
●綾瀬市 超長期的な視点で考えると現時点で児童1000人、学童利用が100人としても10年後は減る タワマンができて他の地域で同じ現象が起こる。こういうサイクルが20年30年のサイクルで出てくる。それを単年度や5年程度のスパンで市の担当者の思いつきでやっていていいのか、小学校も幼稚園や保育園も長期的なスパンで考えられないのか。
●横浜 児童数が少なくなった学童クラブは経営が大変になる。継続的に一けたになったクラブは1年くらいは救済策があるが、補助金は打ち切られる。10人いても固定費は変わらないので、小規模クラブに陥ってしまった事業所に対して自助努力が足りなかったのではないかという指摘は当たらない。基本的な考え方として国レベルでも県レベルでも大事な問題。
●性犯罪について 連協としてもいろいろなクラブで発覚した事例を集めてきた、独自に採用面接にヒットしたら教えることにしている。横の市町村にいったらわからない。苗字を変えて面接を受けるケースがある。6時間くらい学校並みに長く過ごすところが義務化されていない。「認定」申請に3万円かかるのはなんとかならないか。初期費用の3万円は個人情報を管理する体制 。事務職員を整えなければならないかなりの費用がかかる なんで義務化されないのか。脆弱な学童の個人情報管理をこの制度は義務化されるべきと思うが公設がやっていれば市が管理する。学童保育が事業であって施設になっていない問題。県としても国に声を。市町村に支援を。学童は設置運営基準があり働く人にも基準がある。とんでもない差別だ。
●指導員不足の件、指導員が途中でやめてしまう。欠員が出たときに雇える補償がない処遇改善は市町村差が多い。募集をすると非常にご高齢であるか性犯罪歴のあるものが来たり、雇用者側が判断をするのが大変。募集してもなかなか来ない。
●逗子 学童保育がこれから減らされてしまうのか。受け入れを増やす対策はないのか。高学年がどうせ入れないというあきらめをもつ 隠れさせずに待機児童をしっかり見込んで計画を立てていただきたい。
●綾瀬市 外国籍のお子さん。利用者の30%が外国籍(基地があったりで)高市政権になって不法滞在に対する締め付けをするぞという噂になってくる。3世の子が自治体の補助を受けている1世は日本にきたおばあちゃんでこの子とのコミュニケーションが取れない。生活保護の外国人はダメとなったら困る。心配だ。
●横須賀市。先ほど施設と事業の話があったが、放課後の安全のために誇りを持って働いている。子どもの扱いも指導員の働き方も正当な評価だと思えない。待機児童をなくすためにぎゅうぎゅうにすると、公園で放課後ひとりで過ごす。お母さんも正規からパートに変えた。具合が悪くなっても静かに過ごす場所がない学童がある。横浜は学校の中に学童をつくることになった。横須賀は30幾つ小学校に入っている。膨大に増えたらもう一つ借りてくれれば過ごせるのに。一般の施設だと礼金敷金がかかる学校の中の学童職員が頑張っても休憩する場所がない。厳しい職場環境 日本の子どものことをじっくり考えてくれるところはどこか。子どもたちのためにお金を使ってくれる人たちはどこにいるのか。
●横須賀市 夏休みすぎると待機児童数が落ち着いていく。ものすごい騒音だ。トラブルを仲裁しきれず管理的な保育になる 子どもを怒鳴り散らしたりルールでがんじがらめにしてしまう。年間を通じて待機児童が解消するまで。図工室は今日はダメ、プールの着替えるところをどうぞと言われるが窓も換気口もない。箱ものに詰めればいいというものではない。
●平塚市 タイムシェアで部屋を借りている 縦割りや地域の方の会議で使う教室ほぼ毎日お借りしている 荷物も置かせていただいている 換気扇はあるけどエアコンはない 夏が36度 夏休みが使えない エアコンが使えないのは電気の配線の関係でそこの電力量が少ないので付けられない 夏休みは廊下をつかわせてもらう 使っている教室のエアコンをガンガンに効かせて廊下に冷気を流して廊下で保育する 待機児童 夏休み後に減る 利用料の調整がされていて待機児童が出れば隣の隣の町にいかないか。4年生5年生になって離れた小学校区にどうぞと言われても場所と人がいないので分割されず大規模化が進んでいる人数によって運営費が減る。委託金も少なくなる 。
●相模原私学の幼稚園をやっていてそのあと企業主導型の学童をやっている 幼稚園は空いている 昼間空いている
●川崎はワクワクがあって公設の学童はない 10か所ほど保護者等が立ち上げた民間学堂がある国から補助金がくればいいな 県から川崎にいってもらえないか。
●海老名市 神奈川県全体の課題 海老名としては駅前開発で学童が急増 習い事が一か月保育料が7万円 そういった学童にも補助が出る元からやっていた学童が淘汰されていく。所管課とも話している。お子さんがこの金額でこの常勤の金額で指導員になりたいといったときに雇用の安定は大事な点 いろんな市町村が家賃補助を付けたりしているが学童指導員になったら恵まれるのか 神奈川が子育てしにくい中で指導員の処遇、人件費は神奈川全体で取り組んでいただきたい。 お給料をこれから上げる 厚生年金はいれますよ でも小さいところは厚生年金を払えない しっかり働いてもらえない 大学生が定着しない 厚生年金の補助金も考えてほしい
■連協の会長のお話の中で、「学童保育の子の子どもの生活に占める割合 学校で過ごす時間より学童で過ごす時間が長い 夏休みなどは 朝の7時から夕方7時までとなる。学童保育は第二の家庭 子どもたちは昼間の兄弟」という言葉を聞きました。乳児期から幼児期、学齢期といろいろな場がきっちり制度化されている中で、学童保育は制度のはざまとなり施設面人材面で大きな課題を残しています。しっかり取り組んでいかなければと思います。
☺写真は横浜開市港記念会館、県庁と道を挟んで向かい側にあります。横浜開港50周年を記念し、市民の寄付金により大正6(1917)年7月1日に開館しました。開館以来、横浜の代表的建造物の一つとして多くの市民に親しまれています。昭和34(1959)年からは、「横浜市開港記念会館」と名称を改め中区の公会堂になり、平成元年には国の重要文化財に指定されました。いつも写真を撮ったり絵を描いたりしています。こういう素敵な会館がそばにある職場に通えることは幸せです。遠景のマンションも煉瓦風には配慮されているようです。外に出て誰かに写真撮ってもらおと思ってきょろきょろしていたら、議連会長の長田議員(自民)がみえたのでよかったらご一緒にと、撮っていただきました。





