大山奈々子
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スズメと全盲のピアニストとツバメ

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金子みすずさんの詩のようなタイトルになりました。

 

 

 

 

 

地域を回っているときに、駐車場の水たまりで憩うスズメを発見。「人が来てもとんでいかないわね。まだ幼いのかな」というそばにいた方のコメントが心に残りました。

私も情報紙を送っていただいたり懇談もさせていただいたりする障害者団体の方がピアノの演奏会をされるということで東神奈川の「かなっくホール」に足を運びました。全盲のFさんが、いつものようににこやかに柔らかにお話ししながら曲を紹介してくれて、完成度の高いその音色にしばし癒されました。

幼稚園で泣いていた時に先生が弾いてくれたピアノの音に魅せられたというプログラムの言葉や、ノルウェーのグリーグという作曲家を紹介しながら「小学校で盲学校の寄宿舎に入り、土曜に実家に戻って月曜にまた寄宿舎に戻るのがいやで、その時の日曜の午後の憂鬱とグリーグの曲は重なる…」と。

「全盲なのに大変ねすごいわねといわれるけれど、そうでもない。ただすごく時間がかかるんです。」とほほ笑まれました。還暦を迎えた彼女の、人生を彩ってきたであろうピアノとそのピアノが知る彼女の、楽ではなかったに違いない歩みを思いました。そしてそのお人柄故か、会場いっぱいの聴衆の方々とともに心からの拍手を送りました。ありがとうございました。

そして娘と歩いた夜。階段の下の巣に並んで親を待つツバメを見つけました。娘がライトで照らすものだから緊張させてごめんね。囀りが一瞬とまっちゃったね。


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