大山奈々子
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チェイシング・コーラル―消えゆくサンゴ礁

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30年前の日本語教師時代、当時日本は中国や韓国よりは経済発展を遂げていたわけですが、授業の教材に環境問題を扱った際、それらアジアの学生から「日本はずるい」と言われました。主張を聞くと、先進国は勝手に地球環境を汚して経済発展を遂げて、そのあとでこれから発展しようとする国々にも対策を押し付けてくる。という中身で確かに立場が違えばそうだよなーと心の中でうなずいたものですが、今や日本は経済発展でも中国に抜かれ、韓国に肉薄され、環境対策は発展途上国にはるかに先を越されています。30年後の日本が環境問題で世界から化石賞をうけるはめになろうとは思いもしませんでした。

横須賀でタイトルの映画の上映と気候変動についての学習会が開かれました。ダイバーや科学者、写真家らが結成したチームが、海水温の上昇で彼は手てゆくサンゴの姿を追った映画で、海の中の厳しい現実を教えてくれました。サンゴが果たす役割も私はこんなにしっかり認識できていませんでした。

・食物連鎖の土台
・防波堤の役割
・二酸化炭素の循環及び水質の浄化が代表的ですが、ここにさらに詳しいリンクを張ります。

気候ネットワークの方や石炭火力発電所訴訟の原告の方などから気候変動の話、地元の漁師の方から横須賀の海が受ける温暖化の状況などうかがいました。参加者には若者の姿が多く、世界に負けず日本でも将来ある若者がこの地球の未来に関心をもってくれているのだと嬉しくなりました。

横須賀の久里浜に建設中の石炭火力発電所については国に環境アセスメントの確定通知の取り消しを求める裁判が戦われています。代表の鈴木陸郎さんから争点の説明などありました。この方は甥御さんを公害病で亡くされています。環境を破壊し、人の命を奪うものに対する静かな怒りが共感をが共感広げています。NO COAL JAPANのブログをご覧ください。

地球温暖化ガス削減にいかに逆行するものか。世界の気候変動の危機感の高まりに対し、我が国は、わが神奈川県はいかに鈍感か、よくわかります。

建設中の石炭火力発電所に関しては、すぐ近くにお住まいの方が騒音の問題なども語っておられました。防音壁の写真を見せていただきましたが、申し訳程度の高さで、防音壁と書かれていましたが、音は上にも抜けるわけで、周辺への配慮のなさが感じられました。

千葉の蘇我と袖ケ浦の石炭火力発電計画は相次いで中止となり、東京湾では横須賀だけとなりました。

世界的にはG7の国々の中で新規に石炭火力発電建設の計画を持っているのは日本だけです。しかも30基近くも。パリ協定離脱を決めたトランプ大統領に追随して世界の環境悪化の旗振り役となればさらに世界から恨まれる国になります。

幸いCOP25などをふくめ、この間世界で気候変動対策を求めるムーブメントが盛り上がり、どこで石炭火力の宣伝をしても反応がまるきり違うということです。未来の世代に誇れる環境政策を。国にも県にも求めていきたいと思います。


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