大山奈々子
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県議会で、リスク管理の専門家に五輪開催を問う

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東日本大震災の際、、津波に呑まれ74人もの児童と先生たちの命が奪われた大川小の悲劇は、自分の判断より学校の判断の方が正しいと思いがちな母親である私個人の問題意識と、教職にあったものとしての職責に関わる疑問と、政治に携わるものとしての課題意識が相まって、いろいろな関連報道に触れるたび、真剣に情報収集をしてきました。この度、県議会の中の「議会改革検討委員会」の学習会の一環として『クライシスマネジメントの本質 本質行動学による3・11大川小学校事故の研究』(西條剛央著、山川出版社)を著されたエッセンシャルマネジメントスクール代表の西剛央先生の講演がありました。

議会改革検討委員会ではこの一年をかけて、議会基本条例に自然災害や感染症等いわゆる危機的事象への対応を盛り込み、議会版業務継続計画(BCP)を策定したので、その関連で依頼することになったものです。まあ、本当に役に立つご講義でした。

校長が不在だったとはいえなぜ校庭に50分もとどまり続けたのか。校長が不在だったとはいえ、次に決定権限を持つひとを含めトップ3の先生たちがいながらなぜ、裏山に逃げる方法を選べなかったのか。現地の方に何度も聞き取りを重ねてこられ検証されました。正常性バイアス、非自己該当性バイアスなどの心理分析に合わせて、組織マネジメントの課題が語られました。自由にモノが言えない委縮した空気の中では、事なかれ主義に陥る。印象的な言葉は「教室は失敗するところです」という詩。皮肉なことに大川小の教室の壁に貼られていたという。そういう職場だったのか。誰も責任を取らない、前例踏襲の空気感の中で、悲劇が生まれました。(皆さんの属する組織はどうですかというチェックシートがあって、今手元にないので後日アップしますが、深く考えさせられるシートです)

西條先生はまさに現在進行中の感染症に対しても大阪の吉村知事の失政についてリスク管理の失敗の例として歯に衣着せぬ論評を加えておられました。

私は質問コーナーで、二点聞きました。

①大川小は校長が当日不在だったが、学校に管理職がいないことが危機管理の上でマイナスになりはしないかという一点(これは、新設校を「学校」にしないで分教室にして校長職を置こうとしない県教委に聞いてほしいという思いがありました)西條先生は校長の不在以上に日頃の訓練を行っていなかったことが意思決定を遅らせたと分析されています。訓練された校長と教師集団がいると一番いいんでしょうけれど。

②感染症に関しても識見がおありなので、うかがうが東京オリパラの開催について見解をうかがいたいと。

すると、先生は痛快なまでに、できる状況ではないと。第二次世界大戦や、原発を例に、間違っていても突き進むような状態だと断言されました。議場の多くの議員はしっかり聞こえたでしょうか。

私の疑問と重なるような、大川小と現在の日本の西條先生の著書から読み取った方がいらっしゃいました。

これは「池田教授が憂う、大川小学校の惨事と重なるワクチンなき五輪強行の今」

こちらがmag2NEWSへのリンクです。

絶対に本を買おうと思っています。


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