大山奈々子
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県立子ども総合療育相談センター & 子ども自立生活支援センターきらり 視察

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総合療育相談センターは子どもの心身の健全な発達や、障害のある方の障害の軽減と自立を支援するための施設です。
身体障害者福祉法に基づく身体障害者更生相談所及び知的障害者福祉法に基づく知的障害者更生相談所でもあり、有床診療所(19床)を持っています。
県中央児童相談所と連携し業務を行っています。

県の役割をよく、広域性専門性という言葉で説明しますが、この施設も市町村の各種決定を支援するその役割が発揮されている事がわかります。

児童発達支援など福祉現場の人材育成、市町村から相談を受けて電動車いすの判定や、人工透析の判断なども行い、巡回リハビリ事業や 特別支援学校を訪問してお困りごとを聴いたり先生方への助言も行っているとのこと。

一番の課題は、人手不足だということです。全職員72名の内、正規職員ではなく、会計年度任用職員さんが48名ということ自体、安定性や継続性が心配になります。看護科では欠員もでており、特に医師には申し訳ないような働き方になっていると。ここでも全国一医療資源の弱い神奈川の問題が明らかです。

総合療育相談センター – 神奈川県ホームページ (pref.kanagawa.jp)

一方、平塚市に近年オープンした「きらり」は、午前に行った総合療育相談センターと似ていますが、乳児院、福祉型障害児入所施設、児童心理治療施設の3つの施設が一体となり、心理・医療等の専門的ケアを行う施設です。8から9割近いお子さんが被虐待児だということで、各所に配慮が見られました。こちらは親がコロナ感染した際の子どもの受け入れを行っていたり児相が預かれない0から1歳の子を預かったり、セーフティネットとして重要な施設です。

柿をいただきました。

かつて私が児童相談所の問題でご相談したことのある課長がこちらの所長になっておられ、懐かしくご挨拶しました。

こちらには平塚市の小中の分校で施設内学校である五領ヶ台分校が設置されていました。お隣にはかつて県立高校があった跡地があり、開放してもらって子どもたちが遊びにいったこともあると。(ほかの多くの県立高校を無くした跡地が半分は民間売却されていますが、この土地は公の有益な利用をお願いしたいと思うばかりです。)自分でいろいろな植物をそだてている子にはその子の名を冠した○○ファームと呼ばれる一角があったり、地域の方のご協力で下の柿農園で柿の収穫が行われていたり、「家庭で受けた傷を我々がどうやって癒していけるか」という言葉が印象的です。

子どもたちに会いに来る親の割合を聴いたところ、定期的が3分の1、ぽつりぽつりが3分の1、来ない親が3分の1といった感じだそうです…子どもたちがここでの生活を通じて自己肯定感をはぐくんでいけるよう願うばかりです。

知事が障がい者施設に関しては通過型だという発信をしているが、

退所後はどうなるのかとか、たくさんお話をうかがいましたが、書ききれません。こちらでも欠員があるようで人の確保は共通した課題です。

子ども自立生活支援センター(きらり) – 神奈川県ホームページ (pref.kanagawa.jp)

この日お訪ねしたどちらにも家族宿泊室があり、切実な課題を抱えた県民が頼る施設であることを実感しました。

どちらの施設も多職種連携で支援にあたる場だからこそ人材確保は大切だと感じました。施設の機能の一層の充実を応援したいと思います。


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