定時制を無くしていいのか考える 翠嵐高校視察
もう一か月も前のことになります。11月22日、2026年度から募集停止になると突如発表された翠嵐高校の定時制を訪ねました。今は外国につながりのある子の在籍が多いと言われているその授業風景は、かつて勤めた日本語学校のそれを思い出させ、先生がくまなく子どもたちの机間を巡視することができ、子どもたちのつぶやきにそれぞれの反応があるという、なんというか教育の原点を思い起こさせる情景が展開していました。
かつて定時制の食事補助を一人70円削って年間50万ほどの節減を図った県教委。当時教育の委員だった私は、いかに全庁的に財政縮減をいわれていても、勤労学生の食費補助を削るとはあまりに冷たいのではないかと、追及したことがあります。それがコロナ禍の生活難の中で少し補助が復活していたことがわかりました。生徒の食を守るために心ある対応をしてくれた今の担当課には感謝です。
さて、県立高校改革の名で今後募集停止になる定時制は下の赤丸です。地域から定時制がなくなることになります。他県には1クラスになっても存続している県があります。2学級以下を基本とするといわれてきたのに。適正配置と言われてきたのに。適正とは潰すことですか。この話は当該校校長に伝えられたのも発表ぎりぎりで、中学校の校長たちにも教職員組合にも知らされないままでした。
横浜駅から歩いて20分、ほかにはバス便という交通手段が不便で夜の通学は大変だからと、東白楽駅に近い神奈川総合に定時制を移す話があるわけですが、横浜駅は色々な路線が乗り入れているから便利だと。人が紡いだ歴史の重みはモノを右から左に移すのと訳が違うので再考を求めたいと思います。これは翠嵐のみではなく他にも18校の定時制中6校が募集停止になる予定で、発表が9月29日文教常任委員会当日で、議員に調査の時間も与えず、翌10月25日の教育委員会会議で決めてしまうというまさに拙速にして議会軽視。なんでも賛成議会だからこそこういう扱いになるんだと毒づきたくもなります。
この問題は上野県議が代表質問で取り上げました。県議団HPからご覧いただけます。こちらです
こんな計画を簡単に認めるわけにはいきません。視察の感想を動画でご覧ください。