京急線無人駅化視察
今回の視察はFacebookで知り合いの身体障がい者の方が、駅の無人化による困難を報告しておられたことから私との間で話が進み、総勢25名に呼び掛けて実現した視察です。そしてこれは継続していくことが大切です。
報告
【実施日時】 2023年5月17日(木)13:30〜15:00
【場所】追浜駅→金沢文庫駅
【目的】京急線の駅の窓口の無人化の及ぼす影響を学び無人化阻止と改善の契機とする
(注:追浜は2023何3月11日より窓口がモニターフォン対応になり、駅員は10メートル離れた事務所に常駐。遺失物や行先案内などの業務をこなす。一名減員。金沢文庫は2023年3月2日より、モニターフォン対応。一名減員)
【参加者】●京急追浜駅駅長他、鉄道本部職員3名●神奈川肢体障害者団体連絡協議会から5名●神奈川視覚障害者の生活と権利を守る会から2名と補助者2名と盲導犬1匹●神奈川県社会保障協議会から2名●共産党関係者 総勢25名
畑野君枝前衆議院議員、畑野さん秘書、のずえ明美川崎市高津区県政対策委員長、石田前県議会議員、大森県議団事務局員、ふじその横須賀市議、井坂直横須賀市議、木佐木県議、大山県議
新かながわ河野記者、赤旗記者
提供資料 ♦︎「京急線追浜駅が窓口無人化に⁉︎金沢文庫駅も」一横浜市内7駅、横須賀市内2駅、逗子市内1駅に広がる一と題する神肢協上野耕一氏の論文
♦︎ 横須賀市の『公共交通の在り方検討協議会』
視察箇所は、両駅の改札口のモニターフォン、金沢文庫駅の改札口の位置など。
駅ホームの安全性については、追浜にはホームドアが完備されており、その意味では大丈夫だと。金沢文庫は今年度中に設置予定。
視察の中で出された意見
■肢体障がい者から
●モニターフォンの位置が高く手が届きにくい
●PASMOなどをモニターに映すのも困難
●モニターフォンのボタンが小さくて操作が困難
●無人になったら、エレベーター内の駅員の付き添いがなくなった。(有人であった時は付き添ってくれていた)「付き添いが必要ですか」と声かけてほしい。
・直接会って「次の電車は◯分です、ここからEVにのってこちらです」と話して案内をしてもらうより、はるかに時間がかかるだろう
●追浜駅は高校生がたくさんつかっている。
たとえば痴漢の被害は、ただでさえSOSをだすことに躊躇、勇気がいるのに、ボタンをおして人を待って助けを求めるなどできないに等しい。人がいるから、なんとか助けを求められる可能性が広がる。子育て世代からも小学生で習い事などのときに一人で困った時は「駅員さんにきく」ができなくなってしまう
●有人でないと、言語障がいがある場合意思疎通が困難
●有人なら路線表を指差してここからここへ行くと指示できた
●有人なら臨機応援膝に先に改札を通してもらって駅員がスロープを持ってきてくれて望む電車に遅れず乗れた
●金沢文庫は車椅子が通過できる改札が、モニターフォン設置場所の真逆にあり、人が多い場合は到達困難
■視覚障害者から
●とくに追浜駅はモニターフォンまで点状ブロックが到達しておらず、辿り着けない。
●両駅ともモニターフォンまで辿り着いたとしても、肝心のモニターフォンの場所がピンポイントでわからない。
●ボタンが小さい
■井坂直市議から、追浜駅は京急線の中でも、横須賀中央、京急久里浜に次ぐ3番目に乗降客数が多い駅なのになぜ無人化の対象にされるのかという問いがなされた。
視察後(立ったままではあるが)懇談の時間となった。
参加者から再度視察で明らかになった課題が提示された。
●横浜南共済病院に通う障害者も多い追浜駅を無人化しないでほしいという意見。
●有人化に戻してほしい
●合理化が排除する人がいるということを弁えてほしい。
●屏風浦駅の始発~7時の無人化に伴う、前日までの上大岡への連絡は問題である
京急側からは
「乗降客数ではなく、窓口と事務室が離れている駅から窓口無人化をしている。これからも計画通り無人化を進めていく。駅員を募集しても来ないのでやむなし。屛風ヶ浦駅の前日までの連絡については、新子安駅も無人化する方向で動いており、その場合は鶴見駅に連絡してほしいと発言。」話は平行線に終わった。
●公共交通機関の役割を踏まえてほしい。
●駅を設計するときに障がい当事者の声を聞くべき
●少しでも改善を進めてほしい
●他の鉄道がどうなっているのか調べたい
●大分県で無人駅化撤回の訴訟が起こっていることを知っているか
●有人化がベストだが、改善が図られたら連絡をお願いしたい。
【課題】
国でも地方でも問題にして世論喚起をし安直な合理化を許さない闘いを構築しなければと感じた
参加者所感
・やはり現場に足を運ぶことが大事だと感じた
・当事者に聞かないとわからないことがある
・国や自治体の支援も必要
・国交省は、経営状況を鑑みやむを得ない場合、無人化は致し方無いとの考え(4月の障全協交渉で)
・井坂直市議から…今週の赤旗版によると「(ヨーロッパでは)地域公共交通は独立採算のビジネスではない。地域公共サービスということで、しっかりそこに資金提供する仕組みが出来上がっている。」と本質的なことが、わかりやすく書いてあります。畑野さんとも話しましたが、鉄道事業もバス事業もコロナ前の利用者数には戻りません。事業所まかせでは限界があり、合理化の名のもとで人員や運行本数を削減して、結果的には交通サービスの低下を招くことにつながっている現状です。国からの補助や支援がなければ、JRのように廃線が進むことになり、街がすたれることにつながりかねません。インターホンのみでは、事故や事件、問い合わせにスムーズな対応がとれないのは明らかです。
駅員が近くにいないのは、障害のある方や子ども、高齢者にとっては不安に感じるのではないでしょうか。
「地域活性化」を目指すなら「移動の権利」を保障しないと暮らしが成り立たなくなるでしょう。
「募集しても応募が少ない」というやりとりは、興味深いです。本業の鉄道事業では利益が少ないので、不動産や観光業、リストラなどの削減策により業績上げざるをえない鉄道会社の求人が下がっているのかもしれません。
現場の声には、利用者の声と現場で働く労働者の声、地域住民の声などいくつかあります。それらをもっと聞く必要を感じました。
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