ライドシェア?国の悪政の実験台にしてはならない。
地方自治体には国の悪政の防波堤になり、住民を守る役割があります。ところが黒岩県政の場合、むしろ悪政を先頭に立って進める役割を果たしています。
黒岩知事は8月29日の定例会見で、ライドシェアについて庁内で検討を指示した、と述べています。
黒岩知事になって、箱根の県営水道の包括民間委託、戦略特区に名乗りを上げた外国人家事支援事業、そして今度はライドシェア。これも国家戦略特区。黒岩知事が前のめりになる事業は警戒が必要です。ライドシェアとは、白タクのこと。白タクとは白色ナンバーをつけている個人が運転するタクシーのことで、国から事業認可を受けて緑色のナンバーを付けている事業用タクシーではなく、違法行為になります。それを解禁しようという動きにさっさと手を挙げているわけです。
岸田首相は23日の所信表明演説で、一般のドライバーが自家用車で乗客を有償で運ぶ「ライドシェア」の解禁を検討すると表明しました。
交通安全マガジンという弁護士監修の記事から引用します。↓
白タク解禁のメリット・デメリットを簡潔にご紹介します。
白タク解禁のメリット
過疎地での移動が楽になり観光客も訪れやすくなる。恐らくこれが白タクを解禁する最大のメリットでしょう。
人や物流が少ない地域ではタクシーの台数も少なく、車を所有していないと移動はとても困難です。しかし、白タク解禁によって一般人が運転するタクシーが増加すれば、移動の手段が楽になるので、その地域の人や観光客が快適に過ごしやすくなるでしょう。
白タク解禁のデメリット
免許があれば誰でもタクシーを運転できるので、運転技術が未熟なタクシー運転者が増える。これが白タクを解禁した場合に恐れられるデメリットです。
正式なタクシー業者の運転手は、運転の研修を受けています。ですが、白タクの運転手は運転経験が豊富であるとは限りません。そのため、白タク解禁のデメリットとして交通事故の増加が危惧されています。タクシーに運転を安心して任せることができないのは、大きな不安要素でしょう。
まとめ
白タクとは、国の許可なく白ナンバーのまま運送業を行う、違反タクシーです。証拠を押さえにくいので検挙は難しいといわれていますが、れっきとした法律(道路運送法)違反です。発覚すれば、『3年以下の懲役または300万円以下の罰金』という重い罰則が科される可能性もあります。
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下建設企業常任委員会に提出された報告資料です。
この第1回検討会議に関しては、神奈川新聞では次のような報道があります。
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「夜の需要不足で昨年夏から午後7時以降の運行をやめているいづみタクシー(同市)の八木達也社長は「需要がない中でビジネスとして成り立つのか」と疑問を呈した。さらに「一般ドライバーは会社が雇用か委託かなど運営形態によって会社のやることが大きく変わってくる」と指摘し、「しっかりと検証した上で議論する必要がある」と訴えた。
京急三崎タクシー(同市)の阿部正浩常務も「この案では、責任はタクシー会社にあると言われているようでならない。社員も最低人数で動かしているし、投資する力もない」と難色を示した。
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世界ではライドシェアが広がっていましたが、死傷問題など多くの問題を引き起こし、欧州全域と、韓国や台湾でもライドシェアを厳しく禁止しています。アメリカのウーバーに関する安全報告書では、2018年に性的暴行事件が3045件、2020年には998件が報告されています。
ロンドン交通局ではウーバーの運転手は登録制になっていますが、アプリでは写真を別人を差し替えることができ、実際に約1万⑷千件で別人が運転していたといいます。
私たち県議団は10月11日に、ライドシェア反対県庁前アピールを行う自交総連神奈川(全国自動車交通労働組合総連合神奈川地方労働組合)のみなさんと連帯して訴えました。このところ行政のいろいろな場面で専門性を軽視することが横行している。日本のタクシー業界が築いてきた信頼は高いプロ意識と丁寧な研修などによるものである。素人に乗客の運搬をゆだねるのは県民の安心安全を脅かす。安易なライドシェア導入には反対する」