大山奈々子
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池本三郎先生 樹木医講演会 街路樹の剪定問題

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web版日吉新聞に講演会の告知が出ていて一も二もなく参加したいと思いました。主催 一般社団法人日本樹木医会 神奈川支部と一般社団法人 かながわ樹木会の共済です。池本先生は明治大学農学部卒、 横浜市の公園課で

ズーラシアや港の見える丘公園などの整備に関わり、1993年に樹木医に登録、天然記念物や名木・古木などの多くの樹木の調査診断に携わってこられた方でこのたび樹木医会をご退任されるとのこと。その記念講演です。

私の持っている問題意識は、樹木の伐採の可否の判断は如何に、というもの。リニア新幹線の橋本駅(相模原市)ができるために駅前の相原高校(農業科と商業化併置)が移転を余儀なくされるという話は私が議席を得てすぐ意識し、結局あらがえない流れに悔しい思いをしました。そしてその門前にあったのが私が見た当時樹齢99年の楠の大木。この木を残したいという市民の皆さんと懇談させていただきました。その中で、市の樹木医の見解と市民がお願いした樹木医の見解が違うという話を聞きました。神宮前のいちょうや上瀬谷の海軍道路など樹木の伐採が話題の昨今、それ系の話もあるかなと思って参加しました。

お話の中では、先生が携わられた各地の樹木の再生に加えて、海を渡ってワシントンへ行ったシドモア桜、そして里帰りしたシドモア桜を各地に普及させる多彩な人々のチカラと思いが(港北区でも大倉山記念館前に植えられたときに2017年私も立ち会わせていただきました。)印象的でした。

最後の質疑応答で、ある意味私の疑問の一つの答えを見た気がしました。

会場から「街路樹は枝を伐り過ぎていないか」という質問がありました。

先生はご自身が行政で感じてこられた感想を述べられました。「業者におかまかせするとキツイ剪定になる。かっこよくすると高い手間賃がかかるがそれをもらえるわけではない。かっこよくない方向に流れていた。私たちはそれを何とか防ごうと横浜スタイルの樹形に戻そうとした。登録業者に参加してもらって横浜市スタイルを示しそうとした。大手業者は職人を抱えていない。下請けにさせる。下請けには職人がいるが…大手の会社に参加してもらって市長賞局長賞まで用意したが駄目だと言われた。実現しなかった。今の体制では難しい。簡単にお金になる方に走っているのが実情。

やはり…県政に向き合っていて、福祉でも教育でもあらゆる場面で専門性が軽視されているという思いがしています。街路樹のような環境や都市デザインも、貧すれば鈍す。地方交付金も増やし、税金の使い方も見直し、環境や健康をスポイルすることのない、命を軽視することのない政治に変えたいものだとまたしみじみ思うのでした。写真は会場の県立青少年センター。先生が救った楠の前で。シドモア桜の会の方から先生にご退任を祝う花束が渡されました。


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