神奈川県総合教育会議
みなさんは、誰かと一緒に出た会議や誰かと見た映画や舞台を、その人が他で報告するとき、「え、そこが心に残ったの?」と意外に思われることがありませんか?私はこの日の会議を傍聴して非常に危機意識を持ちました。
神奈川県総合教育会議の二回目。傍聴しました。7月21日のこと。写真はかつて本会議場として使われていた県庁の大会議室。現在では本会議も常任委員会も新庁舎で行っています。写真の机と椅子を取り払い、知事と6人の教育委員が向き合っての会議。教育大綱を策定するためにもたれます。
この会議は地教行法が改定され、この四月から教育委員会の性質が変わり、それを受けて開催されることになっています。(2ページ目に現行法との違いが明確な対照表があります)
首長の意向が入りやすくなるしくみといわれていますが、今回はそれをまざまざと見せつけられました。
この日は1回目の討議をうけて修正案が出されました。
それをみてびっくり。私は一回目も傍聴していましたが、そこでは就学援助やトイレの改修というキーワードがしょっちゅう繰り返されました。知事が熱心な英才教育系の話や、愛国心の押し付け的な内容も出てこない、教育を享受できるはずのこともたちが困っていることについて教育委員のみなさんが真剣意討議されたものでした。が。
出された修正案をご覧ください。資料2です。就学支援が取り上げられたのはいいのですが、「議会からの意見を踏まえた対応案」声という形で盛り込まれた文言は「教育基本法に盛り込まれた豊かな情操と道徳心」「公共の精神」「伝統・郷土を愛する態度」
議会から?少なくとも私が出ている文教常任委員会と本会議では少しもこんな声はなかったはず。後で確認したところ、総務政策常任委員会だそうです。教育大綱を策定するのに教育委員会はあくまで補助的な役割を果たすに過ぎないという図式が目立ってきました。
教育専門家ではなく政治家が教育を恣意的にコントロールしようとする。8月5日の横浜市の教科書採択はその天王山のような闘いです。みなさん市議会教育委員会を傍聴に。