大山奈々子
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県外視察3日目まとめ 大阪府の中学校給食

ブログコメント6

箕面第二中学校のお昼ご飯をみせていただきました。自校方式で給食が行われています。

給食は市町村の事業で県は助言のみという姿勢の神奈川県。貧困や親のゆとりのなさで、給食だけが唯一の栄養源と言われている世帯も報道されています。フードバンクかわさきのリポートで、夏休み明けに(給食が無いから)がりがりになる子どもたちの実態が神奈川新聞にも出ていました。全国で給食実施率は4年前まで最下位大阪、次が神奈川でした。神奈川最大の市である横浜が中学校給食を実施していないことが足を引っ張っています。

ところが、いまや神奈川は最下位に輝いてしまいました。県民一人当たりの教育予算が最低で有るのみならず、給食実施率までも。

47都道府県の中で唯一「府」として予算をつけて府下の市町村に中学校給食を推進した大阪府の取り組みを見たいと私は団でリクエストしました。大阪府知事市長選挙真っ只中ではありましたが、いいものはいいので見に行こうと。

 

大阪府は2013年から2017年まで240億の予算を見越して措置しました。市町村がどのような形(自校方式、センター方式、デリバリー方式、親子方式)でも給食を実施すれば施設整備の2分の1を府が負担すると。

以下、必ず見ていただきたいのでリンクではなくここでご紹介します。

府のHPより。

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【中学校給食導入促進事業費】

学力や体力をはじめ中学生の成長の源となる「食」を充実させ、全ての子どもたちの教育条件を整えることにより、大阪の教育力の向上につなげるため、市町村への財政的な支援を行い中学校給食の導入を促進する。

開始終了年度
 平成23年度~平成27年度

内容
 公立中学校において新たに学校給食法上の完全給食を実施する市町村又は既存給食施設の機能向上に向けた全面改修等を実施する市町村に対して補助する。
 【補助対象】
  ・新たな給食施設等の整備に伴う施設整備費及び消耗品費
  ・既存給食施設の改修等に伴う施設整備費
 【補助率等】
  ①施設整備費:定率補助(1/2)
  ②消耗品費 :定額補助
   ※補助上限:1校あたり105,000千円(①+②計)

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資料を控室に置いてきてしまったので詳しくは書けませんが、12.5%だった府下の中学校給食実施率がなんと来年には93%になるというのです!

IMG_3376ひろい給食室 

IMG_3390no2[

〇配膳指導など先生たちの過重労働が懸念されましたが子どもたちが小学校の延長で自分たちで配膳できるので心配するほどでもなかったそうです。

〇また、お昼休みの短さが給食導入のネックといわれています。大阪でもそうだったそうです。(うちの子たちは横浜の中学でお弁当は15分で食べていました( ;∀;)大阪はどうだったかな…)給食の時間をとるために終業が繰り下がって、部活の時間が短くなることが心配されましたが、わずか10分遅くなっただけだそうです。

IMG_3379この日のメニューは根菜カレー、大変おいしかったです。キャベツのレモン漬けと、フルーツサラダ、牛乳までついていました。IMG_3391好きな量が食べられるので好みで福神漬けをこんなに盛ってる子がいて笑われていましトレイに載せきれません。

IMG_3385no2

先生とおしゃべり。

IMG_3394栄養士の先生がいろいろな工夫をスライドで教えてくださいました。

この中学校に給食が導入されたのは二年前。変化について聞きました。

〇子どもたちが食に対して関心が増したそうです。

〇給食導入前お昼の時間、「おれ、うちに帰って喰って来る!」といって実は廊下で遊んでいたというような子(;_;)がみられたそうです。もうそんな子はいません。

子どもたちに、できれば変化を知っている3年生にインタビューしたかったのですが、3年生とはスケジュールがあわず、2年生に聞きました。

「中学校で給食ってどう?」「うれしーい。」「うれしーい」「揚げパンがないのがちょっと」(中学生は部活などもあり、米飯中心だそうです。ぜいたくな悩みでいいなあ。)

私は視察だったのでこの20日は中学生の娘のお弁当を作れずに箕面市の学校で箕面のことも達のお弁当を試食させてもらったわけです。親がお弁当を作れなかった娘は学校で買い弁をしなければならないわけです(本当のところは夫が拙いながら(^^;お弁当をもたせてくれたみたいですが)

この視察の収穫は広域自治体がその気になればこんなにも学校に笑顔がひろがるのだと知ったことです。

そして、決まったのは校長先生のセリフ。自校方式を決断した背景を聞いたところ…

「簡単な話ですね、学校を家庭だと考えてください。家庭で他の人が作った弁当を毎日買ったり、遠くで作ったものを持ってきたり、しますか?ウチで食べるものはウチで調理しましょうやと。」

かっこよかった。泣きそうでした。

愛情弁当論を展開する人に聴かせたい。これぞ愛情給食!(*‘∀‘)/

(正直…大阪府知事選、市長選。維新の勝因はここにありとみています。中学給食がいかにまたれているか。カレは嗅覚が鋭いようなので。)

 


コメント

  1. 鈴木やすより

    大山さんの表現を引用させて頂くと「47都道府県の中で唯一「府」として中学校給食を推進した大阪府」ですがこれを維新の知事以下が実行したということに驚愕しますが、このあたりがやはり維新のしたたかさかとも思います。残念ながら今回の選挙結果もその表れでしょうね。
    前月(10月)に川崎で「ブラック企業」の学習会で「フードバンクかわさき」のスタッフの方とお話をする機会に恵まれました。お話しした内容はここでは省略しますが、私は昨今非正規労働者が4割を超え、若者、シングルマザー、高齢者の「貧困」に加えて昨今は「中年フリーター」が激増とのデータもあります。
    私は安倍総理が提唱している「1億総活躍社会」どころか「1億総貧困化社会」と言っても過言でないと思います。私は神奈川県が真の意味での「県民のための県政」にするなら中学校給食の実施は喫緊の課題だと痛切に感じます。

  2. 大山奈々子より

    鈴木様

    そうなんですよ。
    喫緊ですよ。
    私たち議員も毎日のようにいろんな県民のみなさんからいろんなご相談を受けます。その中で優先すべきことが見えづらくなります。改めてこちらの中学を見せていただき、最優先で取り組むことを思い出した感じです。
    あまりにもその気配がない県行政の中にいて後回しになっていたことを恥じた次第です。

  3. 前島 恵子より

    維新の勝因が中学校給食って…。だとしたら、
    大阪ダブル選挙の結果が腑に落ちるなあ。

  4. 畑 義彦より

    普通に考えれば、配達弁当よりも給食の方がいいと思う。食べ盛りの中学生には。教育的にも。横浜市が財政的に弁当にするというのであれば、県からも補助をだすべき。予算がついて施行される前に。他党にも心ある議員はいると思います。(維新の市議はこれを訴えた)(橋下さんは両親が離婚され苦学されたから給食のありがたみを実感していると思う。(WIKIから削除されていますが、母親から橋本から橋下に姓を変えたさい、「あなたは橋の下に生まれた」と思いなさいと言われたそうです。
    「ルポ橋下徹」(朝日新書)p230から引用します、中学の担任は、母親が働き詰めで不在がちだった橋下氏から、こう言われた記憶が残っている。「母親があんなに頑張っている。自分もサボれない」

  5. 大山奈々子より

    前島様

    ね、恵子さん、腑に落ちますよね。それほどに中学校給食は切望されていることを私たちは知っているよね。
    ただ、橋下さんは市町村に対してこの施策を推進するために橋下さんらしい手法を使った模様です。その手法はいただけないのですが、大阪府の決定が素晴らしいのは確か。やらなきゃ!

  6. 大山奈々子より

    畑さん

    そうですね。そういう要素もあったと思いますし、自身も子だくさんでいらっしゃいますし、ピュアに考えてそうです。
    政治的に考えれば、公務員攻撃が有権者にウケるのと同様、中学校給食がウケることを掴むポピュリストたるセンスもあるといえます。

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