横浜港運協会拡大理事会・公開講演会とカジノ
「MICE中核施設・国際展示場」と銘打たれた集会でした。
横浜港運協会から上記ご案内をいただいたのは、私が産業関係の委員だからでしょうか。ロイヤルホールヨコハマ ヴェルサイユの間をいっぱいにする700名以上の港湾、行政関係者等々が詰めかけていました。
こちらの方、横浜港湾協会の会長、
藤木幸夫氏がカジノ反対のお立場だということは知っていましたが、今まさに西日本の災害そっちのけで国会で審議されているカジノ法案。横浜にカジノはいらないと、それに代わるHR(ハーバーリゾートモ)モデルを提案する集会でした。
前段に会長や常務理事が話された中身で印象的だったことば。
藤木会長「ここにいるみなさまは港湾後援者。知ることは愛すること。いいことも悪いこともみんな知っていただきたい。」
「カジノ、どっかの国の人に頼むよと肩叩かれて、やっていいものか。与党と野党の力関係で決められていいものか、。カジノはダメです。恐ろしいくらい依存症は蔓延している。今度これができたら大変ですよ」
「反対のための反対はしたくない。こういうふうにしたらどうかと考えたい」(市会議長が客席にこられていて、突然指名しつつ、その方のお父さんが地元選出自民議員だということで、友人だから投票するんだがと前置きし…)「今の自民党はダメ。党ではなく、個人でカジノ法を採決してほしい。自民党は立派な党です。」
私の心の声は…「藤木さん、(本当のところはわかりませんが)そういう友人感覚で、ご近所感覚で投票するその人々が自民党を形づくっているのです。」
水上常務理事(山下埠頭の再開発の経緯を紹介し)「我々が進めてきたのは、あくまでもハーバーリゾートであって、IR カジノではないということを言明させていただく。」(世界のカジノを有する都市の不夜城のような画像を示し)「民設民青の告しあ見本市で経済波及効果が期待できる。カジノは我々港湾人が推進する未来図としてふさわしいのか疑問」
最後にはギャンブル依存症を考える会の田中さんがフロア発言され、「IR法案が可決したら1か月以内に手上げを、という話になっている。横浜は大丈夫かと心配」と。この方を招いての学習会も開催してこられた様子。
藤木会長は「林市長は大丈夫、あの悲惨なギャンブル依存症を知っているんだから。」私は少しも大丈夫と思いませんが、こういう牽制のしかたが凄みがありました。
講演は急成長を遂げている見本市産業の展望について、日本展示会協会長の石積忠夫氏がお話しされました。
例えば日本最大の東京ビッグサイトでも世界では77番目の広さ。いろいろなテーマで開催し、出展者、海外参加者、セミナー等参加者など3日間で75億円の経済波及効果がある。一回の展示会で12500人の雇用を生む、定期的に短いスパンで雇用が生まれる…
世界では稼働率40%で次の建設を決める。いっぱいになると新しく予約できないからだ。日本に世界と対抗できる大きな国際見本市が要る。建物ではなく商品を直接売買できる、貿易の新しい形になると。
ドイツがWWⅡ後、ハノーバーにあるヒトラーの兵器工場跡地を活用し、経済成長のために巨大展示場を作った。世界一の広さだ。ドイツが世界第二位の経済大国となった要因だ。
国際展示場は誘致ではなく、テーマを決めて世界中にDM(ダイレクトメール)を送って事業者を誘致してくるのだといいます。
スケールの大きな話で、講演の後の今後の再開発を語る中で、水上常務理事からは周辺地区への貢献も語られました。
党としてこれをどう評価するかは検討が必要ですが、カジノの対する提案としては面白いと思いました。
会の終了後、赤旗記者と市議団の大貫議員と一緒に藤木会長にご挨拶。「お、共産党。僕は若いころ共産党員だったんだよ。畑野さんとは仲がいいんだよ。」と面白いお話を聞かせてくださいました。