大山奈々子
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黒岩知事の越権行為。全国学力テストではなく豊かな教育環境を。

ブログコメント1

昨日、国連NGO新日本婦人の会港北支部の子どもと教育部会をひらきましたが、そこで地域にこんな学校便りが配られたと提出された資料が驚きの内容でした。

港北区内の某中学のものでした。

4月実施8月に公表された学テの結果を掲載し、各教科全国平均より市内平均よりいいという結果を表にしたもの。

 

さらに裏には校長先生の授業参観報告的な内容で三つの授業を校長が見てクラスと教科、先生の実名入りで「~集中して取り組んでいました。先生のハンコが~という形のもので~だなと思いました。」のように前向きな評価が書かれているものの、ノートまで覗き込んでそれを親や地域に公表する校長の授業参観記なんて書かれたら私がその教師ならぞっとするなと思いました。

(しかもこの地域では通常はこの手のニュースは回ってこないのに今回は回覧板に入ってきたそうです。「テストがよかったからかしら(笑)」)

 

教師の教育活動を委縮させるこういった行為は問題です。

地元の方が学校におかしいのではと電話をすることになりました。

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そして、黒岩知事。以下の記者発表をご覧ください。

知事が県下の公立小中学生に「もっとがんばれ」と書いたメッセージを掲示するというもの。

4月に教育委員会法が改悪されます。首長の権限を強化したものとなりますが、それを先取りしたような教育への介入です。こんな作業に手間取らされる行政と教育現場とそれにともなう財政支出。無駄の極みです。

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平成26年11月5日

記者発表資料

1 目的

   今年度の全国学力・学習状況調査の結果から、本県の小・中学生には、基礎的・基本的な学力に課題があることが分かりました。このことから、かながわの子どもたちに、もっと基礎・基本の学習をしっかり  やってほしいという知事の願いを伝えます。

2 対象

   県内公立小・中学校の全児童・生徒

3 メッセージの発出方法

   (1)市町村を通じて各学校にメッセージを送付   (2)各学校にて掲示

4 知事メッセージ [PDFファイル/145KB]   

(問い合わせ先)

神奈川県教育委員会教育局支援部

 子ども教育支援課長 遠藤   電話 045-210-8212(直通) 教育指導グループ  米持  電話 045-210-8217(直通) 

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また、こんな資料もありました。委託業者に関して。

27年度は小学6年生に関しては今年に引き続いてベネッセが23億円で受けるようです。

同じく中学3年生はこれ。28億円。両社合計して51億円!

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学テには長い歴史があります。ある程度聞き及んではいましたが、この機にこの園田学園女子大学の浦岸先生の論文を読んで過去の歴史を見てみました。成績が良くない子にテストの日に学校に来るなと言うマビキ、教室の各所でテスト中に答えをちらつかせるタウエなどが行われる事態があったといいます。新しい学テでもこの手の話が聞かれています。競わせることで成績が上がるという考えは一理はあると思いますが、その弊害を歴史から学ばず、巨額の税金を使って、教育カリキュラムの時間を奪い、現場の雑務を増やし、真の学ぶ喜びから遠ざける学テはやめさせましょう。

その費用を教職員増員、校舎の耐震補強、学習支援、図書の充実などにふりむけたほうがどれだけ効果的か。

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子どもたちは正直です。以前うちのご近所の中学3年生たちが話している会話を小耳にはさみました。

こども1「あ~明日テストじゃんか!」

こども2「あ、でもあれだよ、意味のないやつだよ」

こども1「あ、あれか。じゃいいか」

私「意味のないやつって何?」

こども3「なんか、全国?学力テスト」

私「意味なくはないよ、がんばって!」

弊害の多いテストでも、やらされる子の子ども時代は一回かぎり。こういって励ますしかなかったのです。

実際は答え合わせもそこそこに、間違いを検証する時間は今のカリキュラムにはないといいます。

 

子どもたちに豊かな学びを保障する国、自治体であってほしい。

 

 

 

 

 


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