大山奈々子
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チェック機能を果たせない県議会 我慢ならないその2

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警察署員が自死に追い込まれた問題です。1審で全面的に県が敗訴しましたが、事実誤認として控訴をする問題。(急施を要するということで知事が専決処分で控訴を決めましたが、それを議会に諮るものです。)

私は一般質問でも取り上げた中身だったので、控訴に反対する部分を起案しました。

ご覧ください。

次に、県報第3号についてです。

この議案は、損害賠償請求を訴えられ、その訴訟に敗訴したため、控訴することを専決処分した案件です。

この裁判は、横浜市泉警察所内で巡査が拳銃自死をした事案について、同巡査の両親である原告から、息子は上司や同僚からのパワーハラスメント等によりうつ病にり患したと考えられることから、泉警察署の管理監督者は、息子に拳銃を所持させない勤務に就かせる義務があったのにこれを怠った責任があるとして、2018年3月12日神奈川県を被告とする損害賠償請求の訴えが提起されました。2022年7月29日に原告の主張が認められ、県警本部に損害賠償が命じられました。県警本部はこの判決に事実誤認があるとして控訴するものです。

防災警察常任委員会の資料では警察署員などの証言から「男性巡査が精神に不調をきたしていた事実がない」とされていますが、これらの証言や医師の診察を受けていないことをもって事実がないとは言い切れず、被害者が交番勤務ができなくなるほど落ち込み、上司が休暇の取得を進めたことと整合性が取れません。また、県警として事実を争わないとしているハラスメントの存在が精神の不調に影響を及ぼしていた事は容易に推察されます。

さらに、家族あての遺書に「誰の責任でもない」との内容が記載されていたとしていますが、この言葉は、亡き署員の自責の思いからくる他者への配慮であると私たちは考えます。この言葉を自らの免責の口実とすることは、誠実な姿勢とはいいがたいものがあります。

よって、「巡査に生命や健康の危険が生じる恐れがないと確認すべきだったのに、その義務を怠った」として県警の過失を認めた判決を正当と認めるため、控訴には道理がないと判断し、県報第3号の専決処分の承認に反対をいたします。

この議案も、うち以外は全員賛成でした。私たちは裁判資料も読んで原告側弁護士さんや警察にも話を聞いた結果の判断でした。過ちは過ちとしてきちんと認めて再発防止を図るべきで、遺書を引用して控訴の理由にするなどあまりにも品のないことだと感じました。


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