大山奈々子
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県が補助制度の対象を拡大する価値 & みなと会での…

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市町村と県の権限についていろいろ誤解があります。市町村にいろいろな補助制度があるわけで「県の補助制度というのは県職員が対象なのか」と聞かれたこともあります。「県の制度がよくなっても横浜市民には関係ない」と思われた人も。

いろいろな補助制度は国・県・市町村の三重構成であったり、県と市町村だけであったり、いろいろです。支給は市町村の窓口を通じるので、県がだしていても市民には見えないということも多々。このたび神奈川県が小児医療費補助の対象年齢を引き上げた意味は地元地方紙ですら非常に小さい扱いでした。県内自治体の議員の皆さんがとても喜んでくれていたので気持ちとしては朝刊一面か?議席を得てから求め続けた願いが叶ったのにこの小ささは、と思いました。

でも議員団控室で話しましたが、直接県民が実感できる制度ではなく市町村の財政負担をさげるだけなので、その使い道が福祉に回るかどうかは更なる対象年齢の引き上げか市町村などの福祉増進に使われるか住民のためにならない施策に回されるかわからないわけですが、それは各議会での追求によります。市町村の議員は県の補助引き上げを論拠にできるので喜んでくれたのだと思います。ここに横浜市による「県に対する要望」を挙げます。

つまり県は横浜市の小児医療費の補助の4分の1を出しています。中核市は3分の1.同じように県税を納めている市民に補助率の較差があるのはおかしいという理屈です。このたびは県が対象年齢を6歳から12歳まで引き上げましたが、所得制限や一部負担金の制度は残したまま。それらを撤廃した市町村との関係はどうなるのかというと、県の分だけ細かく計算するのだそうです…

なお、先週、県庁でみなと会(横浜市選出県議たちで構成)に対して市長&市の幹部が要望を持ってこられて質疑する場面がありました。私は市長に直接モノが言える数少ない機会なので、過去には、カジノをやめるようとか、北綱島特別支援学校をつぶすなとか2,3人しか発言できない場面ですが必ず意見を届けてきました。(すべてにおいて自民党の支配が強い議会ですから共産党が一番に手を挙げること自体異例だと思います。)今回はやはり最大の関心事、中学校給食について。

「市民の声を聴くという市長の市政運営を期待をもって見ています。さて、中学校給食について質問します。全員で食べる中学校給食になることは歓迎しますが、デリバリーだといやだという声が地元でも非常に多い。デリバリーしか選択肢はないのですか」という趣旨のことを聴きました。市長の隣席の人からは、いろいろ調査してデリバリーなら全員喫食が可能という判断になった」という回答。一斉でなくても段階的導入でもいいだろうとか、市民の調査であらゆる方式を検討して全校で可能という調査結果もあるとか考えていたら座長が「私の言い方が悪かったが、市からの要望に関する内容にしてください」と注意を受け、この話は反論もできず。

上野議員から、医療費補助が中学校まで完全無償になったが、もしも県が小児医療費補助の対象を引き上げたら市もその先を検討できるのか、と聞くと、市長の公約が中学校卒業までだったのでその段階にした。今のところその先は考えていない。という回答でした。

そして奇しくもこの日の午後、自民党への答弁で12歳までへの拡充が答弁されたのでした。知事の答弁は「本来は国が行うべき…小児医療費の拡充は、立憲民主党民権クラブ、公明党などからも要望をいただいていたので…」と声高にいうものでした。私は議席を取り戻した2015年以来、議場で何度も対象年齢の引き上げを求めてきたのはうちだけだったので、私たちの席からは軽いブーイング、周りの議員も苦笑するような空気でした。

県へ求める形としては予算要望で文書で求めるという形もあります。ですから他党も求めてはいたのかもしれません。しかし、強い願いは議会の質問を通じて取り上げられるものです。共産党の名を挙げず、他党を挙げるのは明らかにアンフェアであり、知事選を視野にいれているのかと勘繰りたくなりました。

まあ、よくあることです。今朝の赤旗にも他県で共産党が求めてきたことを自民党がサラッと質問していい答弁があった例が紹介されていました。小田原養護学校湯河原分教室でも給食室の設置を求めてきた私たちには冷たい答弁だったのに自民党が初めて取り上げて給食室を語ったときにいい答弁をしたこともありました。県民のためになることであればどういう形でも前進するのはいいこと。呼び水の役割でもいいですが、有権者に真の姿が伝わらない悔しさはあります。議員の数に比例して質問時間があるため、限られた時間に早口で何とか住民要望を詰め込む私たち。もっと多くの議席を獲得することも使命だと感じています。


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