大山奈々子
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「エアコンつけていいですか」

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港北区内の小学生のお母さんからご相談

「うちの子がクラスの先生にエアコンをつけてほしいというと、8度にならないとだめだといわれたんです」

「え?18度の間違いでは?」

「8度だと言われました。しもやけになったので何とかしてほしいとお願いしてやっとつけてもらえました」

「…」

県教育委員会は、県立学校(県立高校、県立中高一貫校、県立特別支援学校を所管)市町村教育委員会(小学校・中学校・市立小中一貫校、市立高校等を所管)に対して決して指導する立場ではなく、対等な関係で、それぞれの自主性を重んじているとよく言われますが、助言をお願いすることはあります。教育委員会が学校現場にあまり口を出すべきではないと思っていますが、教育環境に関する問題は働きかけが必要です。

藤沢の小学校の個別支援級が大規模化しているとの声を受け、部屋を仕切ってもらったことがありました。

藤沢の中学校でICT教育の際に電磁波過敏症のお子さんに配慮を求めましたがこれはなかなか適切な対応がとられているとは言えません。

横須賀の飛沫防止のパーテーションが白濁している問題で、交換する予定があることを聞いて保護者の方に伝えました。

今回の件はどうなっているのか、教育局の中の子ども教育支援課という市町村教委と連携している課に連絡して対応を求めました。横浜市教委を通じて調べてもらったところ、文科省におけるエアコン設定温度の基準は17度から28度の間となっており、今回の8度というのはそれが徹底できていなかったということで校長を通じて改善が図られたとのこと。

何があったのかわかりませんが、コロナ禍で換気に努めているので、寒い寒い教室でエアコンもつけてもらえずにいた子どもたちを思うと、悲しくなります。担当の先生たちには何の誤解があったかわかりませんが、もう少し子どもの実態を見て柔軟に考えていただきたいと思いました。逆に夏に暑いのにつけてもらえないという声も聴いたことがあります。経費節減を過度に強調せず、学習効率と児童生徒の健康保持を第一に考えてほしいものです。

そしてこの度のエアコン。港北区で新日本婦人の会のさんすう教室の子どもが学校は暑くてたまらないといった一言から、夏場のエアコンがないことを知り、会で学校訪問やアンケート、署名集めに取り組み、その動きが全市に渡り、ついに横浜市の小・中学校にエアコンが設置されることになりました。切実な要求の運動が実ったというリアルな体験をしました。また、運動の中で、暑いのに水筒をもっていかせてもらえない学校があることもわかり、これらは親が声を上げて変えてきました。気候変動に実態が追い付いていなかったのです。そしてハードが整っても今回のような事態もあり得る。常に現場の声をキャッチすることが大切だと痛感したことでした。

ちなみに新日本婦人の会は国連NGOの市民団体で女性団体としては全国一の規模を持っています。私はその会員で子どもと教育部の部長をしていました。小児医療費の助成拡充や、30人学級の実現、中学校給食の実現などまあ実にたくさんの運動をしてきたものだと思います。核兵器廃絶は他団体とも一緒に取り組んでいます。過去にはポストの数ほど保育所を、という運動や、性的な漫画雑誌をコンビニに置かないよう、せめて目につくところに陳列しないように求める運動などにも取り組んだということです。

思いを託して一筆一筆署名してくれる人たちの願いを議会に届けていろいろな議員にお願いして回ったからこそ、議会の各会派の姿勢がよくわかりましたし、今議員となって、県議会の多くの会派が数千数万の署名を一顧だにしない状況が本当に悔しく腹立たしく思うのでした。でも道理ある論戦でそれらの願いを実現していけることも経験しています。


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