大山奈々子
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「特別支援学校の耐震工事急いで」補正予算活用を県教委に要請。

ブログコメント2

20150202耐震補強工事県教委要請

逆光でムーディーな写真になってしまっていますが、これは県教委行政部学び舎計画推進課に要請している写真です。

新婦人会員として、新婦人と建設労連と、教育政策を考える会の先生たちと2月2日共同の申し入れをしました。

2014年6月に文科省資料が発表され、神奈川県の公立高校の耐震化が全国の中でももっとも遅れていることが判明しました。倒壊する危険性のある校舎が50棟もあるというのは由々しき事態です。耐震性のない校舎は269棟にものぼります。

なかでも養護学校は2015年4月現在で22棟がIS値(構造耐震指標)が0.6未満の状態です。

is値が0.6以上 倒壊、又は崩壊する危険性が低い
is値が0.3以上 0.6未満 倒壊、又は崩壊する危険性がある
is値が0.3未満 倒壊、又は崩壊する危険性が高い

そこで、平成26年度補正予算1,633億円の活用も含め要請に行きました。国の今回の交付金対象は義務教育学校なので、県立高校は対象外ではありますが、養護学校の場合は小中高併設で小中の面積比で計算されることになるといいます。そこで養護学校を中心に要請することになりました。

要請事項 国の補助制度も積極的に活用して

⒈県立学校の耐震化工事を一層加速させてください。

2.県立養護学校の耐震化工事を一層加速させてください。

3.特に活動度、確実度が高く、近い将来に活動する可能性が高いとされる武山断層至近に位置する武山養護学校について、調査設計を実施し、至急耐震化工事を始めてください。

4.市町村立小中学校には国の補助制度を積極的に活用して、これを機に子どもたちの安全な環境整備に取り組むよう徹底してください。

5.仕事の創生、地域経済の活性化のためにも、これらの事業は地元・地域業者への工事等の発注を最優先させてください。

交渉の中で明らかになったこと

○学校関係者のなかで大規模補修工事は大方終わったと言われているのに倒壊の危険性があるという建物が存在する理由は、当面IS値0.3未満のものから耐震補強したのでそれらはすべて0.6以上にはなっているが、0.3~0.6の範囲のものが手つかずになっている。(これも実は国交省基準は0.6以上だが、文科省の基準では0.7以上を求めている)

○業者は地元から考える

○福祉避難所として体育館はすべて工事が終わっている。

○人手や財政面での問題もあり一気にというわけにはいかない。

○小中の耐震は全国7位で進んでいる。

そこで私たちは関東一円で最も危険な断層といわれる武山を最優先で耐震化してもらうよう強く求めました。30年以内に震度6,7が来ると言われているのに、安全や命は最優先で取り組んでくれ、と。

養護学校は先日視察したばかりなので、あの重度障がいの子たちが地震でどうやって逃げられるかとその図を頭の中で思い描きながらの交渉となりました。

危機意識が希薄な某担当課に対しては「子どもたちの命はあなたにかかっているんですよ!」と一括する先生を頼もしいと思いつつ、人口10万人あたりの行政職員数が全国最低の神奈川はどこの部署も人手不足で大変だろうなあ、カリキュラムとか人事のことで頭がいっぱいで建物のことに気がまわらないんだろうなあ、でも命のことだから甘いことはいってられない!などと思い乱れる場面もありました。職員が少ないからこそ県民の声で行政改革をしていく意味も重いのだと考えたり。先生たちの中でもこの問題に深く気持ちを置いている人がいるからこそこういう申し入れもできるんだなと考えたり。いろいろ学ばされた要請行動でした。


コメント

  1. 鈴木やすより

    先日(2/4(水))「市政懇談会」に参加しました。その中でのある教員の方の発言が印象に残っております。横浜市の特別支援学校(小学校)では、障がい者等の児童の増加で音楽室をつぶして教室にしているとの発言でした。今回の大山さんのブログでの問題点の指摘と同様な課題が横浜市においてもあるものと考えられます。また万一大地震の際の障がいの児童達を想像すると私も胸がしめつけられます。
    また関連した話題ですが、2013年度にうつ病等の精神疾患で休職した公立学校の教員は5078人と前年比118人増加したとの文科省の調査結果があります。また別の調査では「休みたくても休めない」「年休や特別休暇の取り方も知らない」という声が半数以上を占めております。
    教員の定数の抜本的改善等早急に対応し教員の「健康管理」の是正も極めて重要な課題であると考えます。

  2. 大山奈々子より

    鈴木様

    そうでしたか…横浜市でも…。
    一番弱い人たちを大切にできない政治はだめです。

    メンタルを病む先生たちお気の毒です。
    よく言われるように、人間の絆の力が低下していて弱ったり困ったりした時にめげやすい人が増えているのもひとつにはあると思いますが、なんといっても管理強化で先生たちの自主性を奪い、超多忙で追い詰めていく学校現場、そして他の仕事同様、誠心誠意やろうとすればするほど時間がなくなっていく感じは昔の教員である私もわかります。休暇をとったら周りに顰蹙を買う感じは昔もありましたが、人権問題ですね。
    今は定数法に全く満たない人員配置のためにそういう権利を行使しづらさはひときわでしょうね…
    党中央に現職の先生から悲鳴のようなお手紙がきていました。あれをしっかり胸に留めて先生たちの待遇改善のためにも議会で働きたいと思います。

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