県西部 町長訪問 山北町
山北町は大野山育成牧場を県が手放そうとしたときに反対の論陣を張って、視察も行った関係で印象深い町です。この町にも庄野さんという議員がいらっしゃいましたが亡くなりました。今は議席が空白です。
庁舎の入り口を入ってすぐご用ききスペースがある温かさ。行政は住民に対してはこういう向き合い方でないとね。セキュリティゲートを設置して市民が役所を訪れるハードルを高くしている横浜市や、今後それを見習ってセキュリティゲートを設置するという神奈川県に町の姿勢をみならってもらいたいものです。
でごにぃは、蒸気機関車D52のキャラクターです。山北鉄道公園に静態保存されている蒸気機関車D52-70号機を自力で動くよう整備がされて、今月も整備運航が行われる予定です。
湯川裕司町長は、4期目。神奈川県町村会会長、神奈川県茶業振興協議会会長などをお務めです。懇談の中で県内外を問わずいろいろな町と日ごろから交流されておられる様子がうかがえました。
山北は面積が広く急峻なところが多く、危険地域が500カ所くらいある。少しづつ直すしかない。災害時の応援協定については全国町村会の中で検討し8つの県でやろうと群馬県以外は防災協定を結んでいる。静岡県御殿場市や新潟の村上市に合併前の名前が似ているので交流があった旧三北町(さんぼくちょう)とも結んでいる。(私たちは先の視察で遠野市の後方支援を見て、県でもそのような構えが必要と文書質問で求めたところですが、町同士の連係でこういう協定がたくさん結ばれていることを知りませんでした…)
エネルギー問題:太陽光の話が来たが、景観などの問題で難しいとお断りした。小水力はやりたい。100年以上前からの物もふくめ発電所が7カ所くらいある。日本でも何番目という速さで峯の発電所が紡績会社のために作った。水を引けば発電できる地形なのでやっていきたい。県にもそういう面で援助していただければ。
職員確保の問題:保健師保育士技術系の職員が足りない。地域手当※の問題がある。神奈川県としてはゼロだが、町として今まで4%にあげてきたが、その分国から交付金を減額されるのはやめてもらいたい。国にも要望している。保健師さんに来てもらっても、もっとお給料のいいところにいってしまう。失われた30年とも言われ、物価が上がっても給料が上がってこなかった。資格を持っている保健師は東京に勤めればこっちより数万円高くなる。※に関してはこちらの説明を。
人口減:減っていくことは仕方ないと思っているが、山北に住みたい人には住んでほしい。小学校のクラス編成は2クラス以上は持ちたいと思っている。(←大事!そのために少人数にしておられる)外国人とお年寄りを入れれば人口は増える(特別養護老人ホームの設置を他自治体から働きかけられているとのこと)が人手がない。
水源地として:基本的に90%以上が山林。森林をどう生かすかが問われる。丹沢湖を抱えているので県の水資源をまもっているというのに恩恵がなさすぎる。湖面利用も検討しているが、モーターボートはほとんどだめだとされ、SUP(スタンドアップパドル)をやってくれというとそれもだめ。規制が厳しくなった。駐車場もダムの上に停められなくなった。融通が利かなくなったと感じている。6月は水位を下げて使える面積を狭くするからもう少し何とかならないか。
ふるさと納税:おせちとローストビーフで8億だったが4億になった。サイトの中で上位にランキングされていないとみてもらえない。山北にはユネスコ無形文化財のお峰入りがある。広報していきたい。公演は5年に1回だが見ていただいて知っていただけることが大事。他の町でいろいろ積極的に取り組んでいるところは数十億利益を上げているところもある。話題性が大事なので佐賀県みやき町の皮まで食べられるバナナやバナナビール、奥さんに愛を叫ぶ嬬恋村、大分では温泉でシンクロをやったり…
交通対策:免許返納などやっているが返納したら困る。小学校2つと中学校1つでスクールバスを走らせるが数千万円する。
200数十名の村にあった共和小学校が廃校になって将来、自分の地域がなくなるという危機感から福祉バスを走らせることに。全員を会員にして年間2000円。電話予約で自宅まで行っていろんなところにいく。みんな顔見知りでやっている。年間の町の持ち出しは700万くらいかな。そこの地域は東電の線下補償で3年に1遍7000万円くらい入る。財産区を持っている。町は福祉バスでマイクロを買ったりするときに出している。5000万から6000万くらい
循環バスは10何年たつが富士急が撤退した地ということで国にお願いして助成金wのつけてもらって75歳以上の方に無料券を配ったり、美保地区にはタクシー券を月に1800円支給している。今はスクールバスを一般の人に使えないか検討している。
学校給食費はコロナ禍では無料にした。財政的にはできる。
介護・国保・後期高齢:みんな赤字になる。そこを下げてと料率の問題で要望をだしても上げてくれないからそれを出さないでむしろ根本的な仕組みを変えろと要望するしかない。65歳以上が45%をしめている。介護保険の中であまりにも施設がひどいので出さざるを得ない。国保の赤字がきつい。まいっちゃう。システムとして持続可能なものがどこまで築けるか。
山北診療所:開業医は新患が月に3人か4人増えるとやっていけると思うが、減る一方なので厳しい。
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自分自身の備忘録なので長くなってすみません。
県への要望は、再エネシステム構築支援、職員確保、広域の防災協定 専門人材確保、水源地の観光開発や整備への支援、となるでしょうか。これら以外は基本的に国への要望をお聞きした形です。山北町もまた町民の主体的な努力と町の応援を感じました。
湯川町長、山北の皆さん、ありがとうございました。