大山奈々子
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防災訓練AED講習が勇気をくれた話 

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県議会に出された陳情の中で、中学生にもAEDを。というものがありました。議会でも議員が受けるべきという質問もありました。本当にその必要性を感じる出来事がありました。先にお伝えしたように地元の城郷小でAEDの講習が11月18日。その10日後ほどのできごと。

私学助成を求める集会に出席すべく横浜西口の地下道を歩いていると…

人が倒れている!?

気絶して長く伸びた男性。そばに奥さんらしき女性がひさまずき、見降ろしてたっている店員さんと2.3の人。

(え?口から泡?見てるだけなの?えっと、よほどの流血でもない限りは心臓マッサージせねば…怖い…でも、大丈夫。この間練習したばかりだし。よし。今度は見捨てないぞ)

…15年ほど前、雑踏の中で女性が倒れたのを見ました。え、どうしようと思っている間に、周りの人が集まっていきました。知人とちいさい息子と歩いていた私は、「行きましょ」と引っぱる知人について去って行ってしまったことがあって、そのことを後悔したものでした。今、思えばあの時たとえそばに行っても何もできない私でした。…

周りの人に「救急車は?」と聞くと「電話しました。」

私「AED持ってきてください。」

店員さん「えっとどこだったか…探してきます」

奥さん?「何もしない方がっていわれましたけど…」

(根拠なくこんなことがよくいわれます。なにかやって重篤なことにならないかという懸念から触らぬ神に…みたいな答えが出てくるのでしょう。それを克服するのがAED講習だったはず…)

私、奥さんの声は聞こえないことにして「大丈夫ですか?」と倒れている男性の肩を叩く

…と茶色いハーフコートの若者がスタッとやってきて膝まずき、肩をばんばん叩いて「大丈夫ですか?!」と私の蚊の鳴くような声ではなく大きく呼びかけて返事がないので素早く心臓マッサージを始めた。周りの人はまだ「触らない方が…」と言っている。

掌を重ねて習った通りのテンポで躊躇なく。頭が床にゴンゴン打ち付けられるので私は頭が上がったスキにハンカチを敷きました。AEDも到着。

(この人、迷いないなあ…あれ?重ねた上の手はグーにするはずだけどまあいいか)

と思う間もなく、あまりに大胆なその若者の行動に恐れをなしてか、 奥さんらしき人が

「誰か…お医者さんを…」

するとその若者が心臓マッサージを続けながら「医師です!」

 (かっこいーい!あーよかった~)周りがみんなホッとしたその時!

AEDを使うまでもなく男性の意識が回復しました。

「なんだかたおれちゃったな…」と言葉も発していらっしゃいます。救急車も着た模様。

「よかったですね~」

私はそそくさとたちあがり、「ではお医者さん、よろしくお願いいたします」と

去りました。奥さんらしき人にお礼を言われましたが、私は何もしていません。

 

しかし、講習の直後に実践の場面がきて、医師の心臓マッサージと回復を見ることができました。講習を受けることで恐る恐るでも助けなきゃと思えたこと、行動に移せたことに自信が持てました。港北消防団の方々に謝意を伝えたいと思いました。

 

帰ってからうちで子どもたちにこの顛末を話していて「医師です!」のくだりに来ると息子も娘も「カッケ―!♡」「いいなあ医師。オレ医師になろうかな」と母に似て単純な息子でした。

 

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