追加 海老名市立図書館を視察。TSUTAYA図書館を考える
共産党は各地でみられたTSUTAYA図書館問題を批判してきています。
いかがわしい書籍を選書してしまっていた問題、従来型の配列を変えた問題。Tカードによる子どもの個人情報さえ流出する問題、価値の低い古書を系列古書店から大量購入していた問題、系列グループの子会社への元市教委関係者の天下りなどなど、問題意識をもって視察に当たりました。真摯に対応してくださった海老名図書館のみなさん、ありがとうございます。
海老名市立図書館は指定管理者 ㈱図書館流通センターCCC(カルチャアコンビニエンスクラブ㈱共同事業体が
旧海老名市立中央図書館をリノベーションし、2015年10月にリニューアルオープンしたものです。結論から言うと、時間が足りず、財政的な問題はお聞きすることはできませんでした。が、噴出した問題に対し、一定の改善の努力をされていることがわかります。公共サービスを補う部分もありました。リニューアルした現在の図書館についてどうお感じですか。の問いに、大いに満足、満足と答えた方が82%にのぼる事実は事実として受け止めたいと思います。初月調査ではありますが、来館者数が倍増したことも評価したいと思います。
市内の利用者は約6割だということです。
私の正直な感想は「海老名市立図書館は本当にステキな、行きたくなる図書館です。しかしながら、税金で整備運営する図書館として問題がある。」という感想を持ちました。図書館を指定管理で運営する形態そのものが問われています。
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私の背中の空間は吹き抜けの円形書架。もとプラネタリウムだったところ。そのスクリーンは残し、年に何度か映写するイベントを行うのだそうです。
ハンディキャップサービスとして、来館が困難な障害をお持ちの方を対象に、図書の配送返却無料サービスを行っているという点は非常にいいと感じました。
入口の一番いいところはスターバックスカフェとツタヤ書店の販売のコーナーになっています。テラスでも買ったコーヒーが飲めます。
4階にキッズライブラリー専用コーナーがあり、エレベーターで直通でいけるということは、親にとっては使いやすいと感じます。ベビールームには調乳設備もおむつ換え台も。テラスには、子どもたちが体を動かして遊べるコーナーも。
子ども図書館が4階でエレベーターでこどもがお金をいれて本を買う機械…。
各地のフリーペーパーをそろえる試みは面白いと感じました。
天窓を見上げるとミラーを使って遠くの大山がみえるしかけが!
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個人情報が流出する問題は、Tポイントカードとわけて従来の図書館貸出券を選べるようにしたといいます。
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元旦から受験生や学生さんが列を作って並んで学習室を使っているといいます。
30万冊の蔵書に全館で250席。年間70万人が利用するので時間帯によっては席が足りないという声が多いそうです。店内表示を減らし、ペーパーレスにするために館内にデジタルサイネージ(電子看板)を設置したり館内フリーWi-Fi環境があったり、iPadの無料貸出があって、手に持ったまま書籍のそばで検索できるなど、従来型の図書館にない取り組みはユニークです。
正社員が36名←★これはアルバイトの数でした。正社員は6名だそうです。半数が司書資格保持。の数字は思ったより専門職をそろえているとは思いました。
私が中学生のころ、あこがれの京都府立図書館にはるばるバスに乗って出かけたら、休館。土曜の午後と日曜は休館とのこと。「なんやこれ!学校行っている人はつかうなってことか」と悲しかったものでした。
あれから時代はそうとう時代はたっているわけで、公立も変わってきています。変わらなきゃいけない面もある、しかし、公立しかできないことがあるはずです。
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ところで、しんぶん「赤旗」がなかった(笑)政党機関紙は何もおいていないのだそうです。ニーズが少ないのでしょう。
自党の機関紙がないから怒っているのではなく、これがツタヤ図書館問題を象徴していると思うのです。
人気のないものは置かない。それでいいのか。公の役割はここです。人気がなくても希少価値で一年に一度しか借りられることがなくても、資料を収集しておくことが必要です。過去の災害の記録や郷土史が廃棄されていたという問題も起こっています。ここに選書の問題を貼っておきます。
図書館の自由問題
税金を使って採算性を度外視し、求められる資料を広く提供できる図書館を整えるのが自治体に求められる役割ではないでしょうか。今、地元の小さな本屋さんが経営難に陥っている中で、大資本の書店の経営を税金で助けている場合なのか問われます。高いコーヒーを飲まなくても
指定管理図書館問題を解いた文献の中に、「税金で特定企業の活躍の場を与えている。」と書いてあるものがありました。
当日説明してくださった高橋館長は、税金で運営しているということをいつも念頭に置いている。社会教育に関する自分の意識も強く持つようになったと語っておられました。個々のスタッフや企業努力の問題ではなく、これは私は自治体の姿勢を問う問題だと感じています。
駐車場も今のところは有料ですが受益者負担の考え方で、市の方では有料化が検討されているということです。受益者、また出た。住民は税金を負担しています。
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私に海老名市立図書館のことでもっと現状を批判的に書くべしとご意見くださった方がいらっしゃいます。下の、海老名市長を相手取ったツタヤ訴訟の原告の方です。
私も視察した印象を主に書きましたが、問題点をもっと明らかにしたいのでぜひご覧ください。
ツタヤ図書館の訴訟についてこちらをご覧ください。
コメント
「図書館」も指定管理者ですか?昨今は「指定管理者」という語句自体でネガティブに感じてしまいます。確かに図書館で個人情報の流失あったら大問題になりますね。
私は、毎週土日は殆ど地元の中図書館を利用しております。また場合によっては横浜市中央図書館にも随時伺います。また労働関係資料では神奈川県立かながわ労働プラザを活用しております。政党機関紙に関してですが地元の中図書館には「公明新聞」はありますが「赤旗」は無いですね。この件は確認しないといけないですよね。
また神奈川県立かながわ労働プラザは指定管理者ですが希望書籍等随時アンケート等取っておりますが予算が厳しいご様子で御苦労の様子が分かります。ぜひとも予算の増額を希望します。
私は平日に業務が早めに終了して中図書館に行くとなぜか得した気分になります。
この投稿で今日のしんぶん赤旗の記事の背景がある程度理解できました。
鈴木様
中図書館、赤旗ぜひご確認ください。
図書館の資料費は神奈川は県民一人当たり9円だそうです。全国最低だそうです。これまた。増額願わねば。
石井様
赤旗は紙幅も少なく大変ですね。