大山奈々子
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夜間中学を考える会の方と懇談

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神奈川・横浜の夜間中学を考えるの方々と懇談しました。

こちらのみなさんは、地道で粘り強い活動を続けられ、教育機会確保法(共産党は同時に盛り込まれた不登校対応が生徒主体ではなかったことから反対)で夜間中学が位置づけられる道を開き、全国で学びなおしの機会を保障するために夜間中学を広げる取り組みを強化してこられています。

議員一人一人に茶色い封筒が届くと講演会やシンポジウム、映画会などのお知らせです。厚木の自主夜間中学、厚木えんぴつの会もみせていただきました。(元文部事務次官の前川さんもボランティアをされています)

私は議員になる前に畑野議員とともに横浜の蒔田中、議員として川崎の西中原中を視察しました。今、県内ではこの二カ所しかなく、しかも在住在勤者と限られているので県の調査で全県で160人もの方が学びなおしの学校を求めておられます。

「こんばんは」という夜間中学の映画もみせていただきました。山田洋次監督の「学校」のような老若男女が学ぶ温かい空気、学びたいという熱意が伝わる映画でした。最近は外国籍の方の学びの場にもなっているということで(実際、視察した二つの中学は外国籍の方がたくさん学んでおられました。)かつて自分が教師をしていた日本語学校と似た明るさがありました。

映画では、戦後たたき上げで工場の経営者となった小学校しか出ていない男性が、配達先で夜間中学の看板を見て以来ずっと憧れ続けて退職と同時に入学、学ぶ喜びが画面からあふれていました。

今日の懇談の中では、県内で県央地域に新たに夜間中学を設置したい意向が確認され、県と市がどちらが運営するのが望ましいとお考えなのか、中学の卒業証書を渡す意味、教員配置から考えると市だけれども、広域自治体に期待する声もあり。法的に設置義務者が明記されていないだけに、押し付け合いになって欲しくない問題です。他に自治体に学びなおしの相談窓口を設置してほしいという声もありました。(その際、夜間中学を謳うと、学齢期の人しかダメだと誤解される懸念を私は語りました。)

一つ感じたことは、高校の一角で夜間中学をという声もある中、県立高校を潰してはいけないという事。

会のみなさんは長く夜間中学の先生をしてこられた方たちがいます。お話の中で心に響いたのは、文字を知らないということ、中学を出ていないということが本当に人生に影を落とし、ひっそりと暮らしている人がいる。棺桶に卒業証書を入れてほしいと願う人がいる、学びたいと意思表示する機会も与えられず学校に憧れている人たちの助けになりたいという熱いお気持ちを感じました。

私の母も京都西陣の町で生まれ、織機職人の父親が勉強すると怒る人だったということで、中学しかでていません。子育ての途中で私と弟と一緒に、父が出題する漢字クイズを本当に楽しんでいました。学びたいのに学べない悲しさ、学ぶ喜びの深さを母からも習いました。

私たちも党派を越えて協力して夜間中学を全国にひろげ、そしていつか学びたい人を取りこぼさず学びの場につなげられる社会になるよう頑張りたいと思います。

(県庁に来てくださったので、委員会室でお話をうかがいました。珍しいショットなので説明すると、左手のU字型のテーブルと椅子は委員会の時は議員席で、私たち議員が座っている右手のところに当該局の幹部が座り、後ろに各課長らが座るという形です。)


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