神生連女性部主催、文化祭と相原高校跡地
神奈川県生活と健康を守る会連合会 を神生連と略称します。5月30日は女性部主催の「みんなの手作り文化祭」が大和市で開かれました。第一回だそうです。
生存権裁判の原告として生活保護費の切り下げを許さない裁判闘争を続けておられます。私は傍聴することがありますが、健康で文化的な生活とは何なのか考えさせられ、我が国が違憲状態にあることを突きつけられます。
生活保護を利用しておられる原告の陳述の中で、「唯一の趣味である俳句も、先生のお引越しで、交通費が捻出できず断念しなければならなくなるところだったが、句会のみなさんの支援で続けていくことができている」こんな陳述を聞いたことがあります。
この日の私の来賓としての挨拶は、憲法の理念を最前線で実践させるべく闘っておられるみなさんを応援する中身でした。年金受給者が生活保護利用者をうらやむような発言を時々聴くが、国民同士を争わせるのは支配者の常とう手段。どちらかが低いなら両方とも引き上げていくべき。本当に不当な利益を得ているところは何者なのか知らせて行くことが必要。
基調講演はジェンダーがテーマでしたが、差別は国民分断の手法。という言葉が印象的でした。
写真は原告寸劇。仲間の死によって当初提訴した人数が減って気落ちする原告たちの前に朝日訴訟を闘った朝日茂さんが、私の闘いは独りだったと、皆さんを励ます中身でした。
今、人間裁判とも呼ばれた朝日訴訟のことを調べていて、1960年、東京地裁が、憲法25条の「健康で文化的な生活」は、国民の権利であり、国は国民に具体的に保障する義務があること、それは予算の有無によって決められるのではなく、むしろこれを指導支配しなければならない、と判決した(そのあと反動的な判決がでるわけですが)その原告朝日茂さんは日本共産党員だったと知りました。勉強不足でした。さすがだなー。国民の苦難軽減が立党の精神です。
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相原高校の視察は31日。相模原の田所市議からの呼びかけで同行させていただきました。JR橋本駅近くの県立の農業高校相原高校がリニア中央新幹線開通のために移転を余儀なくされ、30日に落成式が行われたそうです。
ところが、もとあった高校の跡地に実に立派な演習林があったわけですが、それが近隣住民に断りなく400本以上も伐採されたとのこと。この事態を受けて建設常任の井坂議員、文教の君嶋議員。そして相原高校を移転させるべきではないと当初求めてきた私が見せていただきました。
97年この地で愛されてきた楠の木。私が移転前のこの学校を視察したとき、この木はもっと青々とつやつやとしていました。
牛や豚が飼われ、食品加工場があり、広大な敷地の中に一般の人たちが行き交う道路が通っているそんな学校でした。ちょうどこの道を通って帰る女子高生が学校が移るのはいやだと語っていたっけ。
今後、相模原市がここを整備していくわけですが、(計画はこちら)住環境や住民感情に配慮した対応を県や市にもとめていくべきと、特にこの木は地元のみなさんの思いも深く、この木をこの場所で保存し、商業地域として予定されているエリアのようではあるけれども、この木を生かした公園や広場などとしての整備を求めていきたいと。
もともと高校ができるならと地元住民から提供された土地だと聞いています。健康や環境に対する悪影響が懸念されるリニアのために演習用の畑も林も捨てて移転とは…議会が我々以外すべて賛成という中で、美術館や図書館同様、この学校も守れと声をあげてきたなーと思い返す4年前でした。