大山奈々子
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神奈川憲法会議 「憲法9条は死んだ」のか パレードのコール刷新!

ブログコメント2

はじめに…私の公式LINEにご登録いただいているみなさま。私が契約しているプランは月に5000通(1本の記事を1人に配信で1通とカウントします)送れる有料プランなのですが、4月が終わると同時になぜか配信上限の設定が突然変得られており、1回に200通しか送れず、それだと1回も配信できないことになりました。lineのカスタマーセンターに連絡するも、祝日を挟んで解決が遅れております。5月こそ告知したいイベントがたくさんあるのに残念です。ひょっとしたら配信を楽しみにしてくださる方も中にはいるかもしれませんが(笑)ご迷惑をおかけしております。

さて、3日の憲法のつどい、毎年恒例ですが今年も勉強になりました。講師は武蔵野美術大学の志田陽子先生。(憲法学者)

冒頭、素敵なご自身のヴォーカルに載せて戦争の罪を描いた動画が心に響きました。「Danny Boy」はこちらから視聴できます。

〈「平和のうちに生存する権利」には「加害者になりたくないものの権利」も含まれていると考えられます〉(まさに今私がマイクで訴えているのはこの意味。私たちが納める税金がミサイルや戦闘機となって輸出され、人の命を奪うことになる。恐ろしい状況です)この歌の最後には次の言葉。〈戦場帰還兵のPTSD問題はすでに日本の自国内の問題になっています〉

心に残った言葉は、「自国の法律を守れない国が行う軍備増強に合理的な理由が見いだせるのか」(おそらくこのようなニュアンス)

また、「プーチンのウクライナ攻撃の口実とされたものの中に、自国民へのヘイトピーチがあった。それが理由となるならば(国内で様々な国へのヘイトがおこなわれている)日本はどれだけ多くの口実を与えてしまっているのか」(おそらくこのようなニュアンス)

先生の資料から改めて読み解くポイント

〇「憲法9条は死んだ」と述べる識者もいたが、主権者の判断・決断を経ずにその診断を言うことは出来ない。主権者・国民が憲法について決断をする、そのために受け身の勉強を超えて判断のための熟議をする。この国はそういう〝憲法政治〟の段階に入っている

〇安保3文書が閣議決定されたが「敵基地攻撃能力」を含むものである。従来の日本国憲法の枠内とされてきた論戦と大きく異なる政策を採用しなくてはならない事情が本当に存在するのか。自国の憲法と国際法に反しないか、憲法改正をするのか。

〇日本国憲法の特質は人の平和や生存が、政策任せではなく、「権利」として保障されていること。しかし現実にはその特質が生かされていない。採用された政策が現行の憲法と相いれないものだとしたら、憲法改正の手続きが必要となるのに、閣議決定主導で政策実現が進んでいくことは国民主権と民主主義に反する進め方になっていないか。

〇日本国憲法の重要な原則として財政民主主義があり、財政については国会で審議された上で決めるのでなくてはならず、その前提として国民の合意がなくてはならない。そこが理解されたうえで政策決定が行われるのか。

〇表現の自由 平時であっても、熟議抜きの感情的支持を得ようとする動きが「ポピュリズム」今はその「罪」の側面がクローズアップされやすいが「功」の部分を生かす道もある。それは国民の意志にかかっている。(ここで私はブログを書くために添付資料を熟読することになった。議会でも決議などを挙げるがそのことの意義、市民の発信の力を意義づけてくれる論が展開されていた。国際世論が企業にも影響を与えている例など)最後に〈そう考えると、私たちが学ぶべきことは、「強大な軍備を持たないとウクライナと同じことになる」という焦燥感より、「民主主義・立憲主義・国際ルールを死なせてしまったら、このような暴走がもっと簡単に起こる」という恐れだろう。ここで〝言葉〟によるルールの力を、無力と揶揄されつつも生かしていけるかどうかは、一見無力な一般の人々(私たち)の意志とそれを表明する言論活動にかかっている〉

〇人権保障こそが安全保障 この団に先のヘイトスピーチの話が出てきました。軍事に莫大な予算を書ける一方で、他国の戦争被害者を難民として受け入れることには無関心ということになれば、国としての品格は低いものとなり、憲法前文の「平和のうちに生存する権利」が見ているのとは逆方向になる。有事の時に手を差し伸べてもらえるか。外交と人権で合格レベルにならないと…緊張関係の絶えない位置で生き延びるには、世界中から「この国を失うことは世界にとって損失だ」と思ってもらえる国にならなくてはならない。「事態」に陥った時に国民の海外への退避・移住を考えなければならないが、今の日本の人権状況ではいざというとき日本国民の大多数がみすてられるのではないか〈入管センターの中で死亡した何人もの外国の人々と同じように〉…

ちなみに私は旧姓を志田と言います。志田奈々子でした。そんなわけで志田陽子先生には親近感❤。

以上、正直、昨日の講演も素晴らしいのに一瞬意識が飛んだことがあり、この長いブログを書きながら思い起こして咀嚼するのでした…

第二部の海渡双葉弁護士によるセキュリティ・クリアランス経済安保版秘密保護法案の危険性は相当に怖いお話でした。これは意識が飛ぶことなく集中して聴きましたが、ポイントだけおさらいします。

法案の問題点①定義が不明確で政府が自由に解釈して秘密指定ができる②重要経済安保情報の漏洩や取得行為について5年以下の公金系や500万円以下の罰金系などを科し、共謀、教唆、船頭段階でも処罰する③特定秘密保護法の拡大である④公安な民間人について秘密に接触できるものとそうでないものに分けるために家族も含めて身辺調査を行う⑤両議院の情報監視審査会や国会への報告制度も適用されない。ツワネ原則(国家安全保障と情報への権利に関する国際原則)に反した欠陥法案で廃止もしくは抜本改正が求められる。国連自由権規約委員会からも二回勧告されている。

知る権利、言論・表現の自由、報道自由、プライバシー権、民主主義を危うくする秘密保護法制強化の動きに強く反対する。

県内では大河原化工機事件もあり、痛ましい犠牲を産みました。危険性を多くの人に知らせていかないといけないなと思いました。

この集会の会場は横浜の紅葉坂の県立青少年センターでしたが、そこから桜木町駅まで多くの観光客に向けてアピールするパレードの中で嬉しかったのはシュプレヒコールが改善されていたこと。昨年は「憲法を守ろう!」の連呼で、憲法を変えた方がいいと思う人にはちっとも刺さらない内容だったので、パレード参加の人々からも苦情が出ていたので私は主催者にコールの案を(周りから募って)提示してきました。その案が取り入れられたかどうかわかりませんが「軍事費削って暮らしに回せ~!」「軍事費よりも被災者支援~!」などのコールは「軍事費削って物価対策~!」罵倒もありましたが(笑)共感をもって受け止められた感はありました。

さて、3日の朝、暇そうな娘との会話

私「あの~憲法集会あるけど行く?」娘「行かない。遊びに行く」私「あ、そう。でも今日憲法記念日やで」

娘「憲法サンキュー❣」…調子がいい奴。こういう人も憲法熟議に加わってもらわなければ。


コメント

  1. より

    初めまして、晴と申します。この世から無くなって欲しくないものとして日本共産党と日本国憲法だと、常日頃から思っている者です。その心は、人類史の最高の到達点が表れているからです。

    突然失礼します。誠に余計なお世話ですが、娘さんの気持視点から今回の件を考えてみました。(勝手、想像?妄想?お許しください)
    ○お母さんは色々頑張って凄い、でも自分はあそこまでは絶対無理(自分との比較)
    ○お母さん忙しいから、もっと話たいけど我慢しなきゃ(お母さんへの配慮)
    ○主張は正しいと思うとこもあるけど、圧強すぎ…
    モヤモヤ不満どんどん素直になれなくなる。これは、自立心と裏合せで伴っていくもの。

    そこでご提案ですが
    娘さんの話を「ただひたすら一方的に聴く(傾聴)時間を確保」することです。5〜10分でも。その時間=娘さんへのリスペクト・愛情だと思います。「今日は一日どうだった?」後は、頷き聴く事に専念。
    お母さんの「正しい事は、主張し行動する」オーラとの相殺、バランスが大切な時期かと。
    やっぱり、スーパー頑張お母さんを毎日見せつけてられている当人のプレッシャーは計り知れないと思います。

    既に実行されていたら本当ごめんなさい。

    これは、軒並み訪問、「折り入って」作戦とも通じていると思います。そこではきっと多くが、傾聴行為となっていると思います。表情、声のトーンなど五感を通しての傾聴行為は、相手への実質リスペクトとなり信頼関係を育むと思います。新しい出会いと信頼関係を積極的につくる本当に素晴らしい取組だと思います。『対話の習慣』の地域版ですね。そこには「戦争はヤダ」という共通の思いも多いと思います。一方、聴き続ける側は、正直辛い面もあると思います。その辺は、チーム内で愚痴を言い合うくらいのおおらかな状況があるといいと思うのですが、まぁリーダーたる議員さん自身の愚痴は、そうは言ってもでしょうか?

    因みに、憲法集会へのお誘いの一言は、本当に大切だと思います。娘さんとキチンと向き合ったことになるし、「あ、そう…」と軽く流したところも素晴らしいですね(娘さんの意思の尊重)。軽く流せないのがむしろ普通かと。
    娘さんも【関係ない】的拒絶反応ではなく「憲法サンキュー❣」とお母さんの頑張を否定せずに、ある意味うまく流している様な…。

    長い文章になってしまいました、すいません。
    お忙しい中最後まで読んで頂き本当にありがとうございました。

    • 大山奈々子より

      晴さま

      ご意見とアドバイスありがとうございます。
      毎日見せつけてられている当人のプレッシャー、これはなるほどですね。良くも悪くも。大切なご指摘だと思いました。
      傾聴の時間、持つように心がけたいと思います。
      大切なものが損なわれないよう頑張ります。

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